鶏肉 ~実は知らなかった!料理の基本7~

鶏肉 ~実は知らなかった!料理の基本7~

テーマは、「鶏肉 ~実は知らなかった!料理の基本7~」です。

前回に引き続き、今回は鶏肉について、適した下ごしらえや調理の方法を紹介します!お肉をやわらかく、おいしく食べるための料理のコツをおさえておきましょう♪

下ごしらえ

肉は「ドリップ(肉汁)」と呼ばれる余分な水分がでるため、まずクッキングペーパーでしっかり拭き取りましょう。ドリップを拭き取ると、臭みも取れます。そのあと、肉の部位によって下記の方法で下ごしらえを行いましょう。

  • モモ肉・・・皮や脂肪を取る・軟骨を取る・筋を切る
    モモ肉からはみ出している皮や、目立った黄色い脂肪のかたまり(独特の臭みがある)を取り除きます。肉の表面を手で触り、かたい軟骨がついていれば切り落とします。また、包丁の刃元で肉全体をたたくようにしながら筋を切りましょう。モモ肉は、照り焼きやチキンソテー、唐揚げ、煮物などにおすすめです。
    鶏のから揚げ
  • ムネ肉・・・観音開き
    肉に厚みがあるので、調理する前に観音開きにしておくと早く火が入り、パサパサすることなく、おいしく食べられます。ムネ肉は蒸し鶏やソテー、肉巻き料理などにおすすめです。
    観音開きは、肉が半分の厚さになるよう開きます。皮を下にして肉の形のとがった方を手前に置きます。中央に肉の厚みの半分の深さに切り込みを入れ、包丁を寝かせながらその切り口を左側に開いていきます。肉の向きを反対にし、同様に厚みが半分になるように切り開きます。
    ムネ肉
  • 鶏ささみ・・・筋を取る
    ささみには筋があり、筋がついたままだと縮み、口当たりも悪くなるため取り除きます。 筋がある側を上にして、筋をつまみながら筋の両側にV字で包丁の先を入れ、浅く切り込みを入れていきます。肉を裏返し、筋を左手でしっかりと持ち、包丁で筋を押さえながらしごいて取り除きます。
    鶏ささみの筋を取る

美味しく食べるための調理方法

  • 茹でる・蒸す場合・・・下ごしらえをしておく
    先程紹介した下ごしらえが重要な調理です。余分な脂(はみ出している皮や目立った黄色い脂肪のかたまり)は取り除きましょう。また筋を切る作業は、お肉を柔らかくするために大切です。
  • 炒める場合・・・切り方や大きさをそろえる、下味を付ける
    切り方や大きさをそろえることで、均一に火を通すことができます。繊維に沿って切ることで、縮みを防ぎ形良く仕上がります。臭みを取るには酒を、素材の味を引き立たせるためには、塩やしょうゆで下味をつけましょう。肉は火を通しすぎると固くなります。先に炒めて一度取り出し、最後にほかの材料と合わせると柔らかく美味しく食べられます。
    酒、塩、醤油
  • 焼く場合・・・火加減を調節する
    鶏肉など厚みのある肉は、強火で焼き続けると表面だけが焦げてしまい、中まで火が通りません。強火で表面に焼き色をつけたら、中火~弱火にし、中までしっかり火を通します。みりんや砂糖などを使った照り焼きなどを焼く場合は、焦げやすいので中火で焼きます。
    肉をフライパンで焼く
  • 煮る場合・・・余分な脂を取る、臭み消しをする、火加減を調節する
    余分な脂身を切り取り、また熱湯にくぐらせ霜降りしたり、フライパンで焼いたりして脂や臭みを取ります。煮物は「さしすせそ」の調味料の順番を守りましょう。最初は強火でアクを出し、その後、煮崩れを防ぎながら味を染み込ませやわらかく仕上げるため、中火~弱火にして煮ていきます。煮る時にアクを取るシートや厚手のクッキングペーパーを使うと、簡単にアクが取れるだけではなく、そのまま落としぶたとして使えるので便利です。
  • 揚げる場合・・・下味を付ける
    生姜やニンニクなどで下味をつけると、風味が良くなります。
    生姜やニンニク

 

鶏肉は良質なたんぱく質源であり、美容に効果的なコラーゲンやビタミン類も豊富に含まれています。美味しく鶏肉を料理に活用して、食事で美しく、活発に動ける元気な体になりましょう♪

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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