ビニール肌とは、バリア機能の役割をもつ肌表面の角質層が、過度なスキンケアなどの摩擦によって薄くなり、キメがなくなってしまった状態の肌を指します。
ビニール肌は、ビニールのようにテカテカしている見た目から、その名前で呼ばれています。一見美肌のように見えるため気づきにくく、知らないうちにどんどん進行していきます。それに伴い、肌のバリア機能も低下していきます。
そのため、放っておくとシワやたるみといった肌の老化を招いてしまいます。特に、スキンケアを一生懸命行っている美容マニアの方が陥りやすい傾向にあります。
ビニール肌の代表的な症状は、下記のものが挙げられます。
など
チェックリストを使って、自己診断をしてみましょう。当てはまる項目が多いほどビニール肌度合いが高いといえます。
□ 赤みや黒ずみ、シミが気になってきた
□ 小じわが増えた
□ 洗顔はすればするほどいいと思っている
□ 洗顔後、化粧水をすぐつけないと肌がつっぱる感じや痛みを感じる
□ 洗顔直後から肌がテカる
□ 肌が乾燥しやすい、かゆくなりやすい
□ 触るとスベスベしている気がする
□ スキンケアをしているのに、肌トラブルが起こりやすい
□ いつもと同じスキンケアなのに肌がヒリヒリする
□ 皮脂量が増えた
□ 化粧ノリが悪い
ビニール肌の原因は、大きく3つが挙げられます。
洗顔時にゴシゴシと強く洗ったり、洗顔後にゴシゴシとタオルで顔を拭いたりすると、過度な摩擦によるダメージで、角質が薄くなってしまいます。
過度なスクラブやピーリングは、必要な角質まで剥がしてしまい、角質層を薄くしてしまいます。また、強力なクレンジングや過度な洗顔、熱いお湯での洗顔、刺激の強い化粧品の使用も肌に負担がかかり、角質層が薄くなる原因となります。
その他にも、レチノール配合化粧品には注意が必要です。レチノールは、表皮の角質層に働きかけてターンオーバーを促す、コラーゲンの生成を促す、皮脂の分泌を抑制するなどの働きがあります。しかし、必要以上に使用すると逆にターンオーバーを乱し、ビニール肌の原因となってしまうため、使い方に注意が必要です。
通常、肌はターンオーバー(新陳代謝)をくり返して日々生まれ変わっています。しかし、ビニール肌の人は、肌への過剰な刺激やストレス、睡眠不足などによってターンオーバーを早めてしまっています。ターンオーバーが異常に早期化してしまうと、未熟な状態の角質細胞が角質層を形成してしまい、角質層が薄い状態になってしまいます。
角質層には、肌を外部刺激から守り、潤いを維持する働きがあります。ビニール肌を予防するためには、この角質層を薄くさせないことが大切になります。
そのためにも、下記のことに気を付けるようにしましょう。
ビニール肌は、乾燥しやすくバリア機能が低下している状態です。そのため、日焼けしやすい状態となっており、通常よりも赤くなったり、乾燥しやすくなったりする原因となります。肌に優しい日焼け止めを使用するほか、帽子や日傘など紫外線を避ける対策を行うことが大切です。
クレンジングはオイルではなく、クリームやミルクタイプのものを使用し、擦らずに優しくメイクとなじませましょう。洗顔時はぬるま湯で、たっぷりの泡を使って洗うことが大切です。その後は、肌の負担が少ないシンプルな基礎化粧品で保湿をします。スキンケアを最低限にすることで、肌への負担を減らしながら、肌のバリア機能の回復を促進させましょう。
なお、濃いメイクをしてしまうと、化粧を落とす際に角質層に大きな刺激を与えます。そのため、化粧をする際には落ちやすいメイクをするように心がけましょう。スキンケアでは、なるべく摩擦を与えないことが重要です。
肌は寝ている間につくられるので、質のよい睡眠をとるようにしましょう。適度に運動をすることで、肌の新陳代謝を促す成長ホルモンの分泌を促すことができます。また、ストレスをためないようにすることも大切です。
バランスのよい食事で、体内から肌の状態を整えることが大切です。
特に、下記の栄養素を意識して摂取するようにしましょう。
栄養素 | 作用 | 多く含む食べ物 |
---|---|---|
たんぱく質 | 皮膚の構成成分 | 牛すじ、鮭、マグロ、牛スジ |
ビタミンA | 皮膚を正常に保つ | レバー、あんこうきも、うなぎ、春菊 |
ビタミンB2 | 皮膚細胞の発育促進 | レバー、魚介類、納豆、ほうれん草、卵 |
ビタミンC | コラーゲン合成、皮膚の強化 | ブロッコリー、ほうれん草、じゃがいも |
ビタミンE | 血行促進、炎症抑制 | アーモンド、すじこ、かぼちゃ、赤パプリカ |
亜鉛 | 皮膚の新陳代謝促進 | 牡蠣、うなぎ蒲焼き、いわし煮干し |
鮭に含まれるアスタキサンチンを効果的に摂取するためには、煮るのがおすすめです。
また、ビタミンCと一緒に摂取することで抗酸化力が更にアップします。
今回は、鮭とビタミンCを豊富に含むブロッコリーを使って、鮭とブロッコリーのクリームシチューを作ってみましょう♪
ビニール肌予防には鮭がおすすめです。鮭の旬は、9月~11月になります。
鮭には消化・吸収のよい良質なたんぱく質が豊富に含まれています。
また、ビタミンAやビタミンB2、ビタミンCを含むほか、皮のすぐ下にはDHA、EPA、コラーゲンが蓄えられています。そのため、鮭を食べる際は、皮ごと食べることがおすすめです。
鮭の身に含まれる赤色の色素であるアスタキサンチンは、細胞の老化を抑える強い抗酸化作用や、美肌・美白作用があります。
アスタキサンチンは脂溶性なので、脂質と一緒に摂取することで吸収率が高まります。
材料(2人分) | 分量 |
---|---|
鮭 | 2切れ |
塩 | 少々 |
こしょう | 少々 |
小麦粉 | 大さじ1/2 |
ブロッコリー | 60g |
しめじ | 1パック |
玉ねぎ | 1個 |
にんじん | 1/2個 |
バター | 大さじ1 |
牛乳 | 1カップ |
薄口醤油 | 小さじ2 |
(A) 洋風スープの素 | 1/2個 |
(A) 湯 | 1/2カップ |
エネルギー(1人分):390kcal
ワカモレは、よくトルティーヤチップスにつけて食べられていますが、この組み合わせはエネルギーが高くなってしまいがちです。そこで、トルティーヤチップスの代わりに豆腐でチップスを作ります。豆腐がチップスになるなんて、なかなか想像がつかないと思いますが、カリカリに仕上がります。
そして、ワカモレにはマグロを使用し、ワサビを加えた少し和風なレシピをご紹介します!
豆腐に含まれる大豆イソフラボンは、エストロゲンと同じ様な働きをするといわれており、肌の調子を整えて若々しい肌を維持するのに役立ちます。
ワカモレのアボカドに含まれるビタミンEには、細胞の新陳代謝を促してくれる働きや、肌に潤いを与えてくれる作用があります。その他にも、ビタミン類が豊富で、美容に良い様々な栄養素が含まれています。また、マグロはタンパク質が豊富で、美肌づくりをサポートする働きがあります。
材料(1人分) | 分量 |
---|---|
アボカド | 1個 |
マグロ | 80g |
玉ねぎ | 30g |
レモン汁 | 大さじ1 |
醤油 | 小さじ2 |
塩 | 1つまみ |
にんにく | 一片 |
わさび | 適量 |
絹豆腐 | 150g |
粉チーズ | 大さじ1 |
塩 | 少々 |
ブラックペッパー | 少々 |
237kcal