認知症とは、さまざまな原因で脳の神経細胞が壊れたり、働きが悪くなることにより、生後いったん正常に発達した知能が慢性的に減退・消失し、社会生活や日常生活に支障が出てくる状態をいいます。
認知症は記憶障害が著しいことが特徴ですが、加齢によって起こる脳の老化「もの忘れ」とは異なります。
認知症の主なものとして、以下の3つが挙げられます。
中でも、アルツハイマー型認知症は、 認知症の約6割を占め最も多くなっています。
また、アルツハイマー型認知症は女性に、脳血管性認知症は男性に多いとされています。
MCIとは、認知症予備軍であり、正常と認知症の中間の段階と考えられます。
全国で約400万人と推計されています。
-「三大認知症」の症状の比較-
アルツハイマー型認知症 | 脳血管性認知症 | レビー小体型認知症 | |
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原因 | アミロイドβと呼ばれるタンパク質が脳内に蓄積することで、脳の神経細胞が死滅していく | 脳梗塞や脳内出血などが原因で、脳の血液循環が悪くなり、脳の一部の組織が壊死する | レビー小体というタンパク質が脳内に蓄積することで、脳の神経細胞が死滅していく |
症状 | 記憶障害、認知障害、徘徊、意欲低下、妄想など | 記憶障害、認知障害、手足のしびれ・麻痺など | 幻覚、妄想、うつ症状、認知障害など |
認知症の最大の危険因子は加齢です。厚生労働省によると、2012年では約4625人とされ、65歳以上の高齢者の約7人に1人と推計されています。
しかし、食事内容を見直し、運動習慣を取り入れることで脳の状態を良好に保つことや、
また、多くの人とコミュニケーションをとり、知的行動を意識した日々を過ごすことで、認知機能を維持することは可能です。認知症予防に以下の生活習慣を取り入れてみましょう!
以下の栄養素をしっかりとりましょう。
アルツハイマー型認知症の予防には、抗酸化作用のある食品が有効だと言われています。
また、脳血管性認知症の予防には、血液をサラサラにするDHA・EPAを多く含む食品をとることが有効的です。
栄養素 | 作用 | 主な食材 |
---|---|---|
DHA・EPA | 血液凝固抑制 | マグロ、アジ、ブリ、さば、サンマ、ニシン |
葉酸 | 脳細胞の健康維持 | レバー、うなぎ、ほうれん草、モロヘイヤ、ブロッコリー、たけのこ、納豆 |
ビタミンA (β―カロテン) |
抗酸化作用 | レバー、うなぎ、人参、ほうれん草、小松菜、卵黄、いくら |
ビタミンC | 抗酸化作用 | ブロッコリー、赤ピーマン、レモン、いちご、キウイフルーツ、アセロラ |
ビタミンE | 抗酸化作用 | たらこ、いくら、うなぎ、うに、かぼちゃ、アーモンド、アボカド、モロヘイヤ |
ポリフェノール | 抗酸化作用 | 赤ワイン、ブルーベリー、緑茶、チョコレート、大豆、胡麻 |
今回はニシンと、これからの時期にとれるたけのこを使ったレシピを紹介します!
たけのこは、脳細胞の健康維持に働き、記憶力UPや認知症予防に効果的な葉酸を多く含みます。
春を感じる旬の食材満載のレシピです。ぜひ、作ってみて下さい♪
ニシンの旬はは、3~6月です。
青魚であるニシンは、血液をサラサラにする作用のあるDHA、EPAを豊富に含みます。
鱗がしっかりと残り目が澄んでいて、体が銀色に輝き身に弾力のあるものを選ぶと良いでしょう。
材料(2人分) | 分量 |
---|---|
ニシン | 2尾 |
たけのこ | 中1本 |
だし(顆粒) | 小さじ1 |
砂糖 | 小さじ2 |
醤油 | 大さじ3 |
料理酒 | 大さじ2 |
エネルギー(1人分):290kcal
サンマ・梅干し・しょうがを使った秋の味覚を味わう簡単レシピです!
今回はサンマを使用していますが、青魚であればサバやアジなどの別のお魚でも代用できます。
ぜひ試してみてください♪
サンマなどの青魚には、オメガ3脂肪酸のDHAやEPAが多く含まれています。DHAは脳の構成成分であり、記憶力の向上や認知症予防、特にアルツハイマー病発症予防に有効であるという報告があります。
また、EPAは脳までは届きませんが、血管を拡張して血行を促進するので、生活習慣病の予防により、間接的に認知症予防に役立ちます。
また、梅干しや生姜を使うことで魚独特の臭みを消し、香りが良く味にアクセントを付けることができます。
材料(2人分) | 分量 |
---|---|
サンマ | 2尾 |
しょうが | 1かけ |
梅干し | 4個 |
砂糖 | 60g |
みりん | 100ml |
酒 | 100ml |
醤油 | 100ml |
エネルギー(1人分):約390kcal