高血圧におすすめのレシピ

高血圧におすすめのレシピ

高血圧はいろいろな病気の原因にも…。体にどんな影響があるのでしょうか?

高血圧ってどういうもの?

心臓は全身に血液を送るために、ポンプのように収縮・拡張を繰り返しています。このとき心臓から送り出される血液や心臓に戻る血液が血管に圧力をかけますが、これを「血圧」といい、この血圧が高くなり過ぎた状態を「高血圧」といいます。
血圧は心臓から送り出される血液の量「心拍出量」と末梢血管に対する抵抗性である「血管抵抗」によって決まります。塩分の取り過ぎなどで血液量が増えたり、血管が血栓などで狭くなったり弾力性がなくなったりすると、血圧は上がってしまいます。

どんな症状があるの?

頭痛やめまい、肩こりなどはありますが、ほとんど目立った症状はありません。しかしそのまま放っておくと、動脈硬化を進行させ、脳卒中や脳梗塞といった脳血管疾患、心筋梗塞や狭心症といった心疾患、腎不全などの腎障害を併発する恐れがあります。

症状(高血圧)

高血圧の原因は?

高血圧は原因によって2つに分かれます。

本態性高血圧

特に原因となるものがはっきりせず、高血圧全体の90~95%以上を占めているのが「本態性高血圧」です。加齢や食塩の取り過ぎ、喫煙、ストレスなどの生活習慣が危険因子となり、体重とが重なり合って、血圧が上がります。

二次性高血圧

ほかの病気が原因となって起こる高血圧を「二次性高血圧」といいます。腎臓の病気から起こる腎性高血圧、ホルモン分泌異常によって起こる内分泌性高血圧、血管自体の病気によっておこる心臓血管性高血圧、脳疾患が原因で起こる神経性高血圧、妊娠に伴って起こる高血圧があります。

血圧を上げる危険因子

塩分の取り過ぎ・肥満・飲酒・ストレス・運動不足・栄養の偏り・喫煙・加齢・寒さ

健康管理士からのワンポイント
『交感神経と高血圧』

本態性高血圧の原因となるものに「ストレス」が挙げられていますが、なぜストレスが高血圧を招くのでしょうか。
それには交感神経が深く関係していると考えられています。
交感神経は活動を促す神経で、ストレスを受けるとそれに対抗するように心拍数や血圧を一時的に上げて身体を守ります。
しかしそれが過度になってしまうと交感神経が働きすぎて、血圧を上げ過ぎてしまうのです。
ストレスのほかにも塩分過多など栄養の偏りや肥満によっても交感神経が過度に働くため、注意が必要です。

どうしたら予防・対策ができるの?

二次性高血圧の場合には、原因となる病気を治療することが大切です。
本態性高血圧は、危険因子である生活習慣を改善すれば解消することは可能です。
食生活だけでなく、運動習慣やストレス解消などを心掛け、血圧をコントロールするようにしましょう。

食事

栄養バランスを考え、減塩を心掛けましょう。塩分を取り過ぎると、血液中にナトリウムが増えます。
すると血液中のナトリウム濃度を一定に保とうと、水分が体組織から血液に引き込まれて血液量が増えてしまい、結果血圧を上げてしまいます。
また、ナトリウムは血管を収縮する作用も持っています。毎日の塩分摂取量を減らし、血圧をコントロールしましょう。
肥満は高血圧の大敵です。大きな体に血液を隅々まで行き渡らせようと、血管に強い圧力がかかります。
高脂質の食事や食べすぎを控え、腹八分目を心掛けましょう。
アルコールを飲むと一時的に血圧は下がりますが、長期的な飲酒は心臓の働きを高めるため、血圧が上がります。
1日の適量(ビールなら中ビン1本程度)を心掛けましょう。
つまみも塩辛いものや高脂質のものが多いので併せて注意しましょう。

運動

軽い運動を行うことは、エネルギーを消費して中性脂肪を減らし、高血圧の大敵である肥満を予防すると共に、ストレスの解消にもつながります。
ウォーキングや水泳、サイクリングなど、無理なく長時間続けられる有酸素運動を1日60分、週3回程度を目安にして行いましょう。

寒暖の差に気をつける

冬場の浴室での心筋梗塞などの発作の多くは、脱衣所と浴室の寒暖の差による血圧の急上昇が主な原因です。
急激な温度差は血圧の上昇をもたらします。できるだけ温度差ができいように注意しましょう

おすすめ健康レシピ

おすすめレシピ1
キュウリとワカメの酢の物

キュウリとワカメの酢の物

血圧を上げる要因であるナトリウムの排出を促すカリウムが豊富なキュウリと、血圧を下げる働きのある食物繊維たっぷりのわかめを、同じく血圧を下げる働きのある酢で和えます。
夏にぴったりのさっぱりしたメニューで、血圧上昇を防ぎましょう!

管理栄養士・健康管理士からアドバイス

キュウリの旬は7~8月です。
キュウリにはナトリウムの排出を促すカリウムがたっぷり含まれています。ビタミンCを壊す酵素が含まれているので、調理する時はレモン汁やお酢を加えると損失が抑えられます。ワカメの食物繊維と一緒にとって、血圧を上手にコントロールしましょう♪

材料(2人分) 分量
キュウリ 1本
乾燥ワカメ 大さじ1 (生わかめなら20g)
チリメンジャコ 小さじ2
小さじ2
砂糖 小さじ1
ゴマ 適量

作り方

  1. 乾燥ワカメは水でもどします
  2. キュウリを薄い斜め切りにして、塩と砂糖を少々振りかけてもみます
  3. ボウルに酢と砂糖をよく混ぜ、ワカメ、キュウリ、チリメンジャコをいれて和えます
  4. 器にもって、ゴマをふって完成です

おすすめレシピ2
さば缶と玉ねぎの血液サラサラレシピ

さば缶と玉ねぎの血液サラサラレシピ

今回は、さば缶と玉ねぎ使ったレシピです。
家にあるものであっという間に作れる簡単レシピです!今回はポン酢を使用していますが、ごまドレッシングや梅ドレッシングなど、味を変えれば飽きずに毎日食べられますのでぜひ試してみてください♪

管理栄養士・健康管理士からアドバイス

さばには、中性脂肪やLDLコレステロールを減らし、血液をサラサラにしてくれる不飽和脂肪酸のDHA、EPAが豊富に含まれています。また、玉ねぎには、血液をサラサラにする硫化アリル(アリシン)や、ケルセチンという玉ねぎの色素や渋み成分であるポリフェノールの一種が含まれており、抗酸化作用・血管の強化に役立ちます。血液がサラサラになることで、高血圧、動脈硬化、心疾患、脳卒中を予防することにも繋がります。

材料(2人分) 分量
さば缶(水煮) 1缶
玉ねぎ 1/2個
大葉 3~4枚
かつお節 適量
ポン酢 適量

エネルギー(1人分):約75kcal

作り方

  1. 玉ねぎは薄切りにし、水に5分ほど浸して水を切ります
  2. さば缶は汁ごとボールに入れ、軽くほぐしておきます
  3. ボールに玉ねぎを加え、混ぜ合わせたらお皿に盛り付けます
  4. 大葉を千切りにして3の上に載せ、かつお節を載せポン酢をかけたら完成です!

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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