過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)とは、腸の検査や血液検査で胃腸には明らかな異常が認められないにもかかわらず、腹痛や腹部の不快感を伴い、便秘や下痢が慢性的に続く病気です。
男性では下痢型、女性では便秘型が多い傾向にあります。
近年増加している現代病の一つで、働き盛りの社会人に多いといわれていましたが、低年齢化が目立つようになってきています。
腸と脳は、「脳腸相関」といわれるほど、密接な関係があります。
腸と脳の神経は自律神経を介し、つながっていて、不安や緊張などのストレスを脳が感じると、自律神経を介し腸を刺激します。
それにより、蠕動運動に異常が生じ、便通異常や腹痛をもたらします。
また、下痢や便秘などの腸の症状は脳に不快感を与えるためストレスとなり、症状の悪循環を引き起こすことになります。
過敏性腸症候群の方は、少しの刺激でも腸が敏感に反応しやすく、便通異常や腹痛が起こりやすくなっていて、体が感じたストレスは脳が敏感にキャッチし症状や不安が悪化していくので、負のスパイラルが起きやすいといえます。
主な症状は以下の3種類に分類できます。
軟便や水様便、粘液便が頻繁に出ます。
便がでてもウサギの糞状の硬いコロコロした便で、排便後も残便があります。
下痢の状態と便秘の状態を交互に繰り返します。
※どの型にも起こり得る症状として、下腹部の痛みや不快感、腹部膨張、疲労感、吐き気などがあります。
食事と睡眠の時間を規則正しくし、生活リズムを整えることで、自律神経はバランスが取れた状態を保つことができます。
精神的なストレス、生活の乱れにより引き起こされることが多いため、ストレスの解消が基本となります。
じゃがいもにはペクチンが多く含まれているため、消化器の粘膜を保護すると同時に水を吸着してくれるので、腸の働きに作用し、便通を整えてくれます。
胃腸になるべく負担をかけないように今回はじゃがいもとにんじんをくたくたになるまで煮たスープをつくってみましょう♪
※じゃがいもの芽は下痢の原因にもなるので、しっかり取って、調理しましょう
じゃがいもは年中日本各地のどこかで収穫されますが、旬といえるのは2~5月、11月~12月の年2回です。
じゃがいもには粘膜の炎症を抑え、胃腸の働きを整えてくれる作用があるので、消化不良の時にはオススメです。
また、ビタミンCが豊富な上に主成分であるデンプンに守られているので、加熱しても損失が少ないので効率よく摂取することができます。更にビタミンCに並んで「カリウムの王様」と呼ばれるくらいカリウムも豊富に含まれているので、体の中の塩分バランスを調整し、高血圧予防、むくみ解消にもつながります。
材料(2人分) | 分量 |
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じゃがいも | 1個 |
にんじん | 1/3本 |
玉ねぎ | 1/4個 |
固形コンソメ | 1個 |
水 | 300cc |
塩・こしょう | 少々 |
エネルギー(1人分):1人あたり46kcal