グリーンネイルという言葉を、最近よく聞くようになってきました。これは、ジェルネイルなどのネイルアートを楽しむ女性が増えたことが影響しています。
グリーンネイルとは、その名の通り「爪が緑色になってしまう」症状のことです。これはカビではなく、「緑膿菌」という細菌のもつ色素によるもので、緑膿菌が何らかの理由で繁殖して起こります。緑膿菌は常在菌であり、地球上のいたるところに生息していて、特に水場などの湿気が多くてじめじめした、温かい場所を好みます。
グリーンネイルの原因は、緑膿菌の繁殖する場所によって、大きく2つに分けられます。
これは、主に爪の疾患によるものです。原因となる疾患には、爪の下の皮膚とくっついているはずの爪が、先端から剥がれて浮き上がってしまう爪甲剥離症の人や、爪カンジダ症、爪白癬(爪水虫)などの真菌による疾患や、怪我の影響による爪甲剥離などが挙げられます。爪甲剥離は爪と皮膚の間に隙間があいた状態なので、湿気がたまりやすく、緑膿菌が繁殖してしまうのです。また、ジェルネイルなどが自爪を浮かせてしまうことで生じた自爪と皮膚の間の隙間に、緑膿菌が繁殖することもあります。
ジェルネイルなどをしている人で、ネイル(つけ爪)の一部が浮いている状態を放置していたことによって起こります。ネイルと自爪の間に湿気がたまり、緑膿菌が繁殖しやすくなります。爪の下処理をせずにジェルネイルなどをすると、ネイルが自爪に密着しづらいためネイルが浮きやすく、グリーンネイルのリスクとなります。これは、スカルプネイルやネイルチップを使う場合でも同じです。
そのほか、手汗をかきやすい体質の人や、水仕事や庭仕事をよくする人、仕事で指先をよく使う人もリスクが高くなります。特に、パソコンのタイピングなど、それ自体はグリーンネイルの原因にはなりませんが、ネイルが長いと爪に負荷がかかるため、浮きやすくなります。指先をよく使う人は、ショートネイルにするのがおすすめです。
爪は黄色や薄緑色、緑色で炎症はありません。石けんで洗ったり、ネイルファイルで爪の表面を軽く削ったりするだけで色が消えることもあります。
爪は濃い緑色や黒色で、化膿していると腐敗臭がします。ネイルファイルで爪の表面を軽く削っても色は消えません。そのまま放置すると、爪が割れたり剥がれたりすることもあります。
グリーンネイルになった場合、基本的に皮膚科を受診することになりますが、ネイルアートの有無や変色した場所で、具体的な対処が変わります。
他の疾患の影響が考えられます。爪が長い人は爪を切って、石けんで隙間までよく洗って乾燥させ、すぐに皮膚科を受診しましょう。他に疾患がある場合は、そちらの治療が優先されます。
まず、ネイルを外しましょう。このとき、色が気になるからといって自爪を削りすぎてはいけません。石けんでよく洗い、患部の乾燥を保って、皮膚科を受診しましょう。病院での治療は、症状の度合にもよりますが、患部の洗浄や外用薬(塗り薬)を処方されることがほとんどです。清潔と乾燥を保ち、治療に努めてください。
ちなみに、石けんで洗ったり、表面を軽く削ったりした段階で色が消えた場合は、病院へ行くか迷うと思います。しかし、爪の表面だけに緑膿菌が繁殖していたのかどうかは、見た目だけで判断するのが難しいため、病院で診てもらうのが望ましいでしょう。
感染が落ち着いた後も、爪に食い込んだ色素はすぐには落ちずに残ることがありますが、2~3週間は自爪で過ごしましょう。爪が伸びて緑の部分がなくなるまで、ネイルアートは我慢です!
クリーンネイルは、少し注意しメンテナンスすれば簡単に防ぐことが可能です。以下の事項を行うようにしましょう。
自分でネイルアートをする場合、ネイルサロンで施術してもらうよりもリスクが高くなります。ネイルと爪が密着するようにきちんと下処理を行い、しっかり消毒してからジェルを塗布しましょう。
きちんとした技術を持っていて、あなたの爪に対して責任を持ってくれる人にお願いしましょう。ネイリストの技術力によっても、ジェルネイルの持ちが変わってきます。
自爪とジェルネイルの間に隙間ができていないか、ジェルネイルが自爪を持ち上げていないか(自爪と皮膚の間に隙間は無いか)、よく確認しましょう。また、ネイルが浮く原因となるヒビや欠けがないか、よく見ましょう。
特に、フットネイルには注意が必要です。足はストッキングやタイツ、靴で常に覆われているため、湿気がこもりやすく、さらに冬場はタイツの上にブーツを履くことも多いため、緑膿菌が好む湿度と温度が保たれやすい状態にあります。また、足の爪は、手の爪に比べて伸びるのが遅いため、グリーンネイルになった際の回復に時間がかかってしまいます。そのため、爪の状態をよく確認して、異常があればネイルを外すか、すぐにネイルサロンで修復・付け替えをしてもらいましょう。
基本的に、ジェルネイルやスカルプネイルは約3週間で新しく付け替えるのがベストです。この期間を過ぎても付け替えない方が多く、これがグリーンネイルの原因として最も多くなっています。
水分が爪の隙間に入り込むのがよくないため、入浴後は爪の水分をタオルなどでしっかりとふき取り、乾燥させます。また、水仕事などをするときは、手袋をしましょう。爪を清潔に保つことが大切です。
忘れがちな爪のケアですが、やるとやらないとではジェルネイルの持ちもかなり変わってきます。衝撃や過度の乾燥は、ネイルが浮く原因となるので、毎日数回ネイルオイルを塗って手入れしましょう。特に、「ユーカリ」や「ティーツリー」といった成分が入ったネイルオイルには、カビを抑制する効果もあるので、入浴後などのケアに適しています。すぐにできるので、継続してケアしましょう。
身体が疲れていたり、ストレスを感じていたりして免疫力が下がっていると、さまざまな感染症にかかりやすくなります。また、もともと爪に疾患がある人は特に注意が必要です。十分な睡眠や、バランスの取れた食事を心がけましょう。
基本的には他の人や違う爪にうつることはありません。爪を削った器具を介して他の指にも感染する、などといわれていることもありますが、これは間違いです。ただし、抵抗力の弱い高齢者や、免疫力の落ちている重病者などへは感染の可能性もあります。ご家庭にリスクのある人がいる場合は、炊事などの際に手袋をするのが安心です。ちなみに、もともと健康な人で、身体が疲れているといった場合では、うつる危険は無いので心配しなくても大丈夫です。
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免疫力を高めるには、サイトカインと呼ばれる免疫活性物質の分泌を促す必要があります。そのためには、腸内の善玉菌を増やすことが重要です。腸内の善玉菌が増えると、全身のリンパ球が活性化して、免疫力アップに繋がります。
ヨーグルトには乳酸菌などの善玉菌が含まれており、バナナやはちみつには善玉菌のエサになるオリゴ糖が含まれています。この3つを組み合わせた、おすすめのデザートをご紹介します♪
材料(1人分) | 分量 |
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ヨーグルト | 100g |
バナナ | 50g |
レモン汁 | 少々 |
はちみつ | 小さじ2 |
エネルギー(1人分):149kcal