水分のほとんどは小腸で吸収され、残りの水分と消化されなかった食物繊維が大腸へ送られます。水分は大腸で少しずつ吸収され、消化されなかった物はだんだん固形状になって直腸に入り、便として排せつされます。
栄養素は小腸でほぼ吸収されますが、食物繊維は人の消化酵素で分解できないため、大腸へ送られて便の主成分になります。大腸に消化酵素はありませんが、腸内細菌がいて一部の食物繊維を分解します。
タンパク質は一部未消化のまま大腸に送られ、腸内細菌によって分解されます。分解物質にはアンモニアなどの有害なものが多く、便やおならが臭くなります。また、十二指腸に分泌される胆汁の一部が大腸に送られ、排せつされます。
栄養素は体内で利用された後、余分な栄養素や老廃物が血液によって腎臓に運ばれます。腎臓では糸球体で血液中の物質や水をろ過します。ろ過されたものの99%は尿細管で再吸収され、残りが尿として排せつされます。取りすぎた水溶性ビタミンや不要になったミネラルも尿とともに排せつされます。