ビタミンCは、コラーゲンの合成に不可欠なビタミンです。コラーゲンは細胞と細胞をつなぐ接着剤の働きや、皮膚や骨などを強化します。
よって、ビタミンCは皮膚や骨の健康を維持したり、傷を修復したりするのに欠かせません。
ストレスを感じると、副腎皮質ホルモン(抗ストレスホルモン)が分泌されます。このホルモンは血糖値を上昇させることにより、使えるエネルギー量を増やし、ストレスに対する抵抗力を強めます。
ビタミンCはこの副腎皮質ホルモンの合成を促進する働きがあります。ホルモンの分泌量が増えるほどビタミンCの消費量も増加します。
ビタミンCは活性酸素を抑える強い抗酸化作用があるため、過酸化脂質の生成を抑制し、動脈硬化や脳卒中などの危険を減らす効果が期待されます。
さらに、ビタミンCはしみのもとであるメラニン色素の生成を防ぐ働きがあり、美肌ビタミンの代表的存在です。
食べ物のタンパク質に含まれるアミノ酸と、漬物やくん製に含まれる亜硝酸塩が結合すると、胃の中で発がん性のある「ニトロソアミン」という物質に変わります。
しかし、ビタミンCはニトロソアミンの合成を抑制する働きがあります。
また、ビタミンCは免疫機能を担う白血球の機能を強化し、免疫力を高める働きがあります。
肌のしみやそばかすの原因として嫌われているメラニン色素の生成を防ぎ、できてしまった黒色メラニンを無色の還元型メラニンへと変化させ、目立たなくする働きもあります。
赤ピーマン、ピーマン、ブロッコリー、ゴールデンキウイ、柿、キウイ など
一般の食べ物からの摂取の場合、特に過剰症は認められません。
ビタミンCが不足すると下記のような症状が現れるおそれがあります。
ビタミンCは水に溶けやすく、熱に破壊されやすい性質があり、野菜などを茹でるとビタミンC量は減少します。水に放した後も、早目に水気を切りましょう。
しかし、じゃがいもやさつまいものなどいも類に含まれるビタミンCは、加熱に強いという特徴があるので、それらから取るのも良いでしょう。
タンパク質と一緒にビタミンCを取ると、コラーゲンの生成が活発に行われます。
また、鉄にはヘム鉄と、非ヘム鉄の2種類あり、ヘム鉄の方が吸収率が高く、非ヘム鉄の吸収率はわずかです。
ビタミンCは、植物性食品に含まれる非ヘム鉄をヘム鉄に還元する働きがあるので、一緒にとれば吸収率がぐんと上がります。
ビタミンEは、細胞に先んじていち早く活性酸素と結びつき、細胞は酸化の被害を受けずに済みます。活性酸素と結合したビタミンEはその抗酸化力を失っていますが、ビタミンCの働きにより再び抗酸化力を回復します。 ビタミンCと一緒に取ることで、ビタミンEの抗酸化力がいっそう高まるのです。
ビタミンCは、ストレスの多い人ほどきちんと取る必要があるといわれています。
ここでのストレスとは、寒さ、暑さ、疲労、苦痛、心痛、睡眠不足、働きすぎなど精神的、物理的ストレスの両方です。日頃ストレスにさらされやすい環境で生活をしている人は、しっかりビタミンCを取ることが大切です。