三大栄養素の潤滑油 「ビタミン」

三大栄養素の潤滑油 「ビタミン」

ビタミンとは?

ビタミンは、体の機能を維持する微量栄養素です。
3大栄養素のようにエネルギー源や体の構成成分にはなりませんが、3大栄養素が体内でエネルギーに変わる時や、筋肉や皮膚など体の構成成分に変わる時の手助けをする、「潤滑油」のような働きをしています。
ビタミンは原則的に体内でつくることができないため、不足すると3大栄養素をうまく転換できなくなり、体にさまざまな影響を与えます。

また、血管や粘膜、皮膚、骨などの健康を保ち、新陳代謝を促す働きにも関与しています。

ビタミンには2種類ある

現在、認められているビタミンは13種類あります。その性質から大きく脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンに分けられます。

脂溶性ビタミンとは

油脂に溶けやすい

脂溶性ビタミンは油になじむ性質があり、
動物や植物、体内では油の中で溶けた状態になっています。油脂と一緒に取ることで吸収率がアップするため、油を使った調理法がおすすめです。

熱に比較的強い

ビタミンの特徴としてそもそも熱にはそれほど強くはないのですが、それでも脂溶性ビタミンは比較的熱による損失の少ないビタミンです。

取り過ぎは過剰症を引き起こす

水溶性ビタミンとは違い、脂溶性ビタミンは摂取後もしばらく体内で(主に肝臓、脂肪組織)貯蔵されます。
そのため、多量に摂取すると頭痛や吐き気などの過剰症を引き起こすことがあります。
サプリメントの摂取などで注意が必要です。

目のビタミン 「ビタミンA」骨のビタミン 「ビタミンD」血行促進のビタミン 「ビタミンE」血液凝固のビタミン 「ビタミンK」

水溶性ビタミンとは

水に溶けやすい

水溶性ビタミンは、植物や動物の体内では水に溶けた状態で存在しています。水に溶けやすい特徴があるので、野菜などを水で洗う際は、手際よく素早く洗うようにしましょう。
煮物料理も汁に水溶性ビタミンがたくさん溶け出しているので、食事の際は汁も一緒に取ることでむだなくビタミンを摂取することができます。

熱に弱い

水溶性のビタミンは熱に弱いので料理には工夫が必要です。
とりわけビタミンCが有名で、火を加えるとかなりビタミンが壊れてしまうので、なるべくそのままで食べましょう。比較的熱に強いビタミンB2も脂溶性ビタミンほど強くありません。

過剰症の心配が少ない

水溶性ビタミンはたとえ必要以上摂取しても、余分な量は尿と一緒に排出されるので過剰症の心配はありません。
ただし、あまりに大量に摂取するとビタミンB2で知覚障害、ビタミンCで下痢などの症状がまれに生じることもあります。

神経のビタミン 「ビタミンB1」発育・美容のビタミン 「ビタミンB2」肌のビタミン 「ナイアシン」免疫のビタミン 「ビタミンB6」造血のビタミン 「ビタミンB12」妊婦のビタミン 「葉酸」酵素サポートのビタミン 「パントテン酸」髪のビタミン 「ビオチン」抗ストレスビタミン 「ビタミンC」

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著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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