亜鉛は、成人の体内で2g程度存在し、筋肉や骨などを中心に全身の様々な組織に存在しています。
体内で生成することが出来ない必須ミネラルのため、食べ物から摂取する必要があります。
味覚は、舌にある「味蕾(みらい)」という受容器官で味を感じています。
この味蕾の生まれ変わりに必要なのが亜鉛であり、亜鉛を十分に補うことで味蕾の働きを保つことが出来ます。
タンパク質と合わせて摂取することで新陳代謝が活発になるほか、タンパク質の代謝を促す働きがあります。新しい細胞が作られる際に必要なミネラルなため、胎児や乳児、小児期の子どもにも必要不可欠なミネラルです。妊娠初期には+2.5mg、妊娠中期・末期には+15.0mgの摂取が推奨されています。
免疫細胞の働きを活性化させる役割も果たしています。不足することで、感染症にかかりやすくなると考えられています。
日頃の意識で免疫力を高めよう ~免疫力を高めるための食生活~
亜鉛は多くの酵素に含まれており、酵素の構造を安定させたり、酵素反応を活性化させたりするために重要な役割を果たしています。
牡蠣や牛肉、レバー、卵などの動物性食品に多く含まれます。
18歳以上の1日の推奨量(ほとんどの人が必要量を満たす1日の目安量)
男性 | 女性 |
11mg | 8mg |
通常の食事ではカリウムが過剰になることはありません。亜鉛は、銅や鉄と効果を打ち消しあうように働く性質があります。そのため、サプリメントなどによって過剰に摂取した場合、銅や鉄の吸収を妨げ、下記のような症状が現れる場合があります。
野菜中心の食生活を送っていたり、ダイエットなどで栄養不足の状態が続いたりするなど、食事の栄養バランスが偏ることで亜鉛不足になる可能性が考えられます。また、亜鉛は汗に多く含まれるため、スポーツを頻繁に行うなど発汗量が多い場合には不足しやすいので注意が必要です。不足した場合、下記のような症状が現れることがあります。
ビタミンC、クエン酸、動物性タンパク質は亜鉛の吸収を助けるといわれているため、肉・魚・卵・柑橘類などと一緒に摂取することで効率よく摂取することができます。一方、食物繊維や未精製の穀物などに含まれるフィチン酸は亜鉛の吸収を阻害するため、野菜や大豆、玄米などと一緒に摂取しないように心掛けましょう。
いかがでしたか。亜鉛は体でつくることができないため、食物からの摂取が必要です。カルシウムに次いで不足しやすいミネラルともいわれています。健康管理士一般指導員の通信講座では、亜鉛をはじめ、私たちの健康に欠かせない栄養素について詳しく勉強することができます。
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