「くる病」とは、子どものときに骨の形成に必要なカルシウム・リンが骨に十分に沈着せず、骨が柔らかくなり、変形や成長障害を起こす疾患です。遺伝性の場合もありますが、栄養素の不足によるものが大半を占めます。歩き始める1歳頃に発覚することが多いです。
骨が柔らかく曲がりやすく、そして、伸びにくくなります。実際には、下肢が曲がる(O脚やX脚)、低身長、転倒しやすくなる他、頭蓋骨が柔らかい、虫歯になりやすいなどの症状があります。
くる病の原因は、カルシウム・リン・ビタミンDの不足が考えられます。
骨の形成に必要なカルシウムやリンが不足した場合、弱い骨ができる原因となります。
また、ビタミンDは、腸でのカルシウム・リンの吸収を促進する働きを持ち、骨への沈着調整にも関わっているため、不足すると骨軟化が起こります。
近年、紫外線による皮膚ガンのリスクや、皮膚の老化リスクを過度に気にかける傾向にあります。そのため、乳幼児・小児期にも紫外線に当たることを避けるよう推奨する風潮があり、くる病が増加しています。
しかし、カルシウムやリンの吸収を促進するビタミンDは、紫外線に当たることで皮膚で合成をすることができるため、ある程度の日光浴は大切です。ビタミンD不足によるくる病の発症予防のためにも、幼少期には外に出て元気に遊び、適度に日光を当たるようにするとよいでしょう!
※リンは様々な食品に含まれているため、一般的に不足する可能性は低い栄養素です
栄養素 | 作用 | 多く含む食べ物 |
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カルシウム | 骨や歯の形成 | 牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚、小松菜 など |
ビタミンD | カルシウムの腸管での吸収促進 | サバ、イワシ、サケ、卵黄、きのこ など |
カルシウムを多く含む牛乳やほうれん草、ビタミンDを多く含むサケやきのこを使ったレシピです。栄養満点のお腹も心もほっこりと温まる料理ですので、ぜひ作ってみて下さい♪
今回は、サケを使ったレシピです。サケは、皮が綺麗な銀色をしており、身は鮮やかなオレンジ色で、身がぎゅっとしまっているものが新鮮です。また、パックの底にドリップ(身から出る汁)が溜まっていないものを選ぶのも鮮度のよい魚を選ぶポイントです。
サケは身がオレンジ色をしているため赤身魚だと思われがちですが、実は白身魚です。身がオレンジ色なのは、アスタキサンチンという赤い色素をもつためです。アスタキサンチンは、体内でビタミンAとして働くため、抗酸化作用が期待できます。
また、魚に含まれるDHAやEPAなどの魚油は、血液をサラサラにしてくれる働きがありますので、成人では、動脈硬化予防にもオススメです。
材料(2人分) | 分量 |
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さけ | 2切れ |
しめじ | 1/2パック |
ほうれん草 | 1/2束 |
バター | 10g×2 |
小麦粉 | 少々 |
牛乳 | 200cc |
水 | 100cc |
コンソメ | 小さじ2 |
塩コショウ | 少々 |
エネルギー(1回分):300kcal