季節を感じよう!「春が旬の食材」

季節を感じよう!「春が旬の食材」

春に限らず、旬のものを食べることがどうして良いのか。
味が良いことはもちろんですが、“旬”とされる時期が、その植物や生き物にとって、最も栄養価が高まることにあります。

また、収穫量が一番多い時期ということもあるので、安価に手に入れやすくなるメリットもあります。
では、これからの時期、春に旬を迎える食材には、どんなものがあるのでしょうか。

春はさまざまな植物が芽吹く時期

ぜんまいやタラの芽、ふき、つくしなどの山菜は、伸び始めたばかりのやわらかい部位をいただきます。
夏を過ぎ、秋になってからでは味わうことができない、この時期だけの味覚です。

時期が限定された貴重な味わいを味わえるのが“旬”なのです。
植物だけではなく、魚などにも旬はあります。

また、地域によっても旬の食材は変わってきますので、少し遠出をした時などは、その地域のスーパーに並ぶ野菜や鮮魚などにも目を向けてみると、新しい発見があるかもしれません。

今回は、全国各地で手に入る、ベーシックな食材を取り上げたいと思います。

春です!

そら豆

元々日本にはなかった豆ですが、平安時代前後には日本に伝わったとされており、その歴史は古くからあるようです。

収穫されてから「三日」しか持たないといわれ、とても鮮度が落ちやすい野菜です。

調理しやすいようにさやから外されて売られている場合もあるようですが、さやから外すことで鮮度が落ちるスピードが速まるそうなので、購入する際は、さやが付いたままのものを選んだ方が良さそうです。

食べ方

さやから外して薄皮に少し切れ目を入れ、塩ゆでにするのが一般的な食べ方ですが、さやから外さずにそのままグリルやオーブン、フライパンなどで蒸し焼きにするのもオススメです。

また、ミキサーなどで滑らかになるまですり潰し、ポタージュにしていただく、ワンランク上の食べ方もあります。

栄養

植物性タンパク質、ビタミンB1、B2、C、カリウム、マグネシウム、リン、亜鉛、鉄、銅などが含まれています。

豆類で大きく注目される栄養素は「植物性タンパク質」。
筋肉や骨、血液、皮膚、髪の毛など、体を作るのに必要な栄養素です。

動物性タンパク質とは含まれるアミノ酸の種類が違いますので、どちらか一方だけを摂るのではなく、両方をバランスよく摂取するのが良さそうです。

そら豆

イチゴ

ハウス栽培などの技術が発達したことで、スーパーでもほぼ一年中見かけるようになったイチゴですが、本来の旬は春です。

近年では、より甘く、大きくと品種改良がされているイチゴ。
可食部のほとんどが水分で構成されているため、その甘さからくるイメージとは異なり、他のフルーツと比べカロリーは低めです。

栄養

ビタミンC、葉酸、ペクチン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アントシアニン、鉄分などが含まれています。

注目すべきは抗酸化力が高いと言われているビタミンCの含有量
100グラムあたりで換算すると、レモン、キウイに次いで含まれる量が多いとされています。

皮をむく手間もなく、軽く洗ってそのまま食べられるイチゴは、ビタミンCを手軽に摂取するのに最適な食べ物かもしれません。

また、貧血予防にもなる葉酸も含まれていますので、妊娠中の女性にも適しています。

イチゴ

わかめ

たいていのご家庭では、「塩蔵わかめ」や「乾燥わかめ」を使用することが多く、わかめの旬というものを気にしたことはないのではないでしょうか。

実は、わかめの旬は春なんです。
鳴門や三陸地方の産地で、2月から5月くらいにかけて、わかめは収穫されます。
ですので、生のわかめを味わうことができるのはこの時期だけ!

日本人で食べたことがないという人はほぼいないとは思いますが、世界的にみると、わかめの消費量の多くは日本と韓国なんだそうです。
中国では食べる習慣があまりないそう。

食べ方

味噌汁はもちろん、酢の物や和風サラダなど、皆さんご家庭でよく使われていると思います。

生のわかめが手に入った時は、茎の部分とひらひらした薄い部分とに切り分け、鮮やかな緑色になるまで茹でてからいただきます。

塩蔵や乾燥したものとは違う、わかめ本来の香りと食感が楽しめるそうです。

栄養

マグネシウム、ヨウ素、カルシウム、ビタミンK、鉄分やアルギン酸などの食物繊維が含まれています。

カルシウムやヨウ素などの子供の成長を助ける栄養素が豊富に含まれていますので、お子さんがいるご家庭では、わかめ料理を積極的に作ると良さそうです。

わかめ

 

以上、春が旬の食材についてご紹介しました。

技術が発達した現在では、旬に限らずさまざまな食材を手に入れることができるようになりましたが、四季のある日本にせっかく住んでいるのですから、時には旬の味に目を向けてみてはいかがでしょうか。

他にも春が旬の食材がさまざまありますので、この機会にぜひ調べてみてくださいね。

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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