前回は、緑茶・紅茶に次いで国内消費量が高い半発酵茶(烏龍茶)について、こちらの記事で種類や特徴を紹介しました。
今回は、烏龍茶の効能や効果的な飲み方、そして美味しい淹れ方を紹介したいと思います。
日本でもダイエットに効くと人気の烏龍茶ですが、どんな効果があるのかご存じですか?
烏龍茶に含まれる栄養素が持つ効果・効能や効果的な飲み方を簡単にご説明しましょう。
烏龍茶に豊富に含まれるミネラルは、人間の身体を健康に維持するために必要な栄養素です。しかし、体内で作ることができないため、食べ物や飲み物から摂る必要があるのです。
烏龍茶には、ミネラルの中でもカリウムやマンガンが特に多く含まれています。
カリウムは、神経や筋肉を正常に動かすために働く栄養素で、不足すると神経異常を起こすことがあります。
マンガンは、骨の生成や神経を正常に保つ役割を果たし、体内活動にかかわる酵素を活性化させる働きを持つ栄養素です。
烏龍茶ポリフェノールは、脂質の分解・吸収の役割を担っている消化酵素「膵リパーゼ」の働きを抑制する作用が認められています。そのため、ダイエットや生活習慣の改善に効果的と考えられています。
烏龍茶ポリフェノールには、SOD酵素という成分の働きをサポートし、過剰な活性酸素を減らす働きが認められているため、アンチエイジングに効果があると言われています。
また、ポリフェノールの一種であるタンニンが、烏龍茶にも多く含まれています。
タンニンには抗酸化作用があり、脂質の酸化を防止することで老化予防にも効果的です。
動脈硬化を予防する効果があるカテキンも烏龍茶に多く含まれています。カテキンは、動脈硬化の原因となる脂肪の吸収を抑えたり、血圧を下げたりする働きをしてくれます。
体内に水分をため込むことがむくみの原因となります。烏龍茶にはカフェインが含まれているため、尿量を増やして体内の水分を排出させる作用があり、むくみ解消の効果があると考えられています。
ラットを用いた実験で、烏龍茶を摂取した場合、虫歯の原因となるプラーク(細菌のかたまり)が減少したことが証明されており、虫歯の抑制に有効だとされています。
効果的な飲み方は、食事中に飲むことです。胃腸に食べ物がある時に烏龍茶を飲むことにより、食事中の油の吸収を抑えることが可能になります。
ダイエットに効果があると考えて空腹時に大量に飲んでしまうと、烏龍茶に含まれているカフェインが消化器官を刺激して下痢や腹痛の原因になる事もあります。烏龍茶は、食事をし始めてから飲むようにしましょう。
カフェインを摂りすぎると、刺激が強すぎて腹痛になったり、利尿作用から水分不足になったりすることもありますので、飲む量には注意しましょう。
健康な成人の場合、1日のカフェイン摂取量は400mgと推奨されています。烏龍茶100mlに含まれるカフェインは約20mgなので、500mlのペットボトル4本(2L)程度でカフェインの摂りすぎとなります。妊娠している場合は1日の摂取量が300mgまでとされているので、特に注意が必要です。
このように正しい飲み方を心がけて、烏龍茶が持つ多くの効果をしっかり取り入れるようにしましょう!
ここまで来たら、だんだん本場の烏龍茶を飲みたくなってきたのではないでしょうか。とはいえ、本格的なお茶の道具を用意して淹れるとなるとかなりハードルが上がってしまいますよね。
そこで今回は、ご自宅にある急須を利用した、手軽で美味しい烏龍茶の淹れ方をご紹介します。準備するのは、烏龍茶葉・熱湯・急須・湯呑だけです!
美味しい烏龍茶を淹れるときのポイントは、烏龍茶の魅力である独特の香りを最大限に引き出すことにあります。十分な香りを楽しむためには、必ず沸かしたての熱湯*で淹れるようにしましょう。
*茶葉の種類によって淹れるときに適した温度が異なる場合もありますので、お茶に書いてある注意書きなどを参考に最適の温度で淹れましょう。
以上、烏龍茶のもつ優れた効能と、気軽に美味しく淹れられる方法をご紹介しました。
烏龍茶もたくさんの種類がありますので、好みのお茶を見つけて香りと味を堪能してみてください。