前回は、お食事中のマナーの中でもコース料理には欠かせないワインのオーダーのことを学びました。
ワイン以外のポピュラーなお酒で、今まで取り上げたことのなかったカクテルや焼酎に関するマナーを「大人のためのお酒のマナー」として取り上げたいと思います。
今回は、カクテルに関するマナーを紹介いたしましょう。
その他のお酒を飲む時のマナーについては、下記をご参考になさってください。
⇒大人のためのお酒のマナー 日本酒編 ワイン編 ウィスキー編 ビール編
カクテルとは、あるお酒に別のお酒をミックスしたり、ソーダ水やソフトドリンクなどを加えたりして、新しい味わいを創作したものの総称になります。
氷や器具を使って冷やしながら酒と何かを混ぜたり、あるいは温かい飲み物と酒を混ぜたりといろんな方法でつくられ、組み合わせは自由なため、数えきれないほどのカクテルが存在しています。
カクテルはつくってから飲み切るまでの時間で、種類が異なるということをご存じでしょうか?
単純にその名も、ショートカクテルとロングカクテルとに分類されています。
果実などフレッシュな材料を使用しているので、味が落ちないよう短時間で飲みきるのが特徴です。シェーカーやミキシンググラスを使って材料をミックスしてつくり、口が広めのカクテルグラスで提供されます。
アルコール度数が高いお酒をベースにつくることが多いので、注意して飲むようにしましょう。
ギムレット、マティーニ、ダイキリ、マルガリータ、ニューヨーク など
ショートカクテルと違って、色や香りを楽しみながら30分以上かけてじっくりと飲むのがロングカクテルの特徴です。
シェーカーを使わず、バースプーン(カクテル専用の長いスプーン)でタンブラーに入れた材料をかき混ぜてつくり、そのままタンブラーで提供します。アルコール度数は比較的低めです。
ジントニック、モヒート、スクリュードライバー、モスコミュール、カンパリオレンジなど
カクテルには非常に多くの種類があり、オーダーするときにはルールが決まっていませんので自由にオーダーすることができます。バーなどではカクテル名のみの場合や、メニューがない場合もあるので、飲みたいもののイメージを伝えてバーテンダーにお任せしてみるのも楽しみ方の一つですね。
何杯かオーダーする時などは、さっぱりしたものから濃厚な味、アルコール度数の低いものから高いものへの順序でオーダーするのがおすすめです。
オーダーしたカクテルをいざ飲むとなると、美しく飾られているけどどう飲むのがいいのか困ったことありませんか?
グラスによる飲み方の違いや、デコレーションの対応の仕方など知っておくと便利です!
グラスをわしづかみにして飲むなんて、せっかくの美しいカクテルが台無しです。グラスの種類に合わせた持ち方の違いもチェックしておきましょう!
脚つきのグラスは、ワイングラス同じように、人差し指の第一関節を脚の部分にあてて、親指と中指、薬指でグラスの脚を支えるようにして持ちましょう。
ロングカクテル用のグラスのタンブラーは、親指と人差し指で真ん中よりやや下のほうを持ち、他の指はグラスの下部から底にあてて持つのがスマートな持ち方です。
極細のストローが2本ついていて、どうするか困ったことがある方が多いのではないでしょうか?このストローはかき混ぜるための意味合いと、お好みで飲む時にどうぞという意味合いがあるそうです。
使用するときは2本のうちの1本で飲み、もう1本は果汁が詰まった時などのスペアとして利用しましょう。
マドラーが入っている場合、入れたままで飲むのは美しくありません。飲む前にマドラーでかき混ぜたあと、取り出して紙ナプキンの上に置きましょう。
一度出したものを再び入れてかき混ぜることはスマートではありませんので注意しください。
ソルティドッグなどでグラスの縁に塩がついてた時に対処法に困ったことありませんか?こういったカクテルは、塩が飲む時に混ざることを計算してつくられているので、ソルトと一緒にカクテルを味わいましょう。
2口目以降は、好みによって口をつけた場所から飲むか、グラスをまわしながら新しく塩がついている場所から飲むかで味の違いも楽しめます。砂糖がついている場合も同じですので覚えておきましょう。
レモンやライムなどは、その味も含めて1つのカクテルが完成するので、軽く絞って一緒に味わうようにしましょう。カクテルに添えられたチェリーやオリーブなどは食べてもかまいません。
フルーツの皮や種はグラスに戻さず、紙ナプキンに包んでおきましょう。ピックがさしてあった場合は、コースターなどに載せておき飲み終えたらグラスに戻しておくのがマナーです。
生花がデコレーションされているときは、どうしても飲みにくい場合は外してもかまいません。
飾りもカクテルの一部なので、できるだけそのままにしてきれいに飲みほすのがスマートですよ。
いかがでしたか?
カクテルの分類など知っているようで知らないこともあり、新たな発見になったかもしれません。
外食ができるようになったら、たまにはバーでカクテルを嗜んでみたいですね。
お酒の席では、大人のためのカクテルのマナーを実践しながら、飲みすぎ、食べすぎに注意して、賢く楽しくカクテルを楽しみましょう!