「機能性成分」という言葉を聞いたことがある方は多いと思いますが、実際にはどのようなものかご存じですか?
機能性成分とは、必須栄養素である糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維には分類されないけれども、健康維持に大きく役立つ効果が期待されている成分のことを言います。
その中でも、特に、植物に含まれる化学成分のことを「フィトケミカル」と言い、近年、注目を浴びています。(ファイトケミカルとも呼ばれています。)
具体的には、植物の色素や香り、灰汁などです。
フィトケミカルは5つに分類することができます。このシリーズでは、5つのフィトケミカルを紹介していきます。第一回目は「ポリフェノール」です。
複数の水酸基(OH基)を持つ化合物の総称です。ほとんどすべての植物に存在する成分になるので、それだけたくさんの種類があります。
水酸基(OH基)は、不安定な性質の活性酸素やフリーラジカルをとらえて、安定した害のない性質に変える力があり、この性質を「抗酸化作用」といいます。
ほとんどのポリフェノール類には、強力な抗酸化作用があり、種類によっては抗酸化作用以外にも健康維持に役立つ機能を持っています。
ポリフェノールは、構造の違いから大きく分けて、フラボノイドとノンフラボノイドに分けられます。
特に、フラボノイドは、血液中の物質が毛細血管から周囲の細胞に移動する働きをコントロールします。そのため、血圧や血糖値の適正なコントロールにつながるといわれています。
ポリフェノールを多く含む食品と、そのポリフェノールの名称、体内の作用をみていきましょう。
(●はフラボノイド 〇はノンフラボノイド)
☆視力回復
☆肝機能の向上
☆疲労回復
☆アレルギー抑制
☆血管強化
☆血圧降下
☆シミ予防
☆女性ホルモンのバランス調整
☆冷え性の改善・予防
☆殺菌作用
☆口臭予防
☆殺菌作用
☆胃酸の分泌促進
☆肝機能強化
☆胆汁の分泌促進
ポリフェノールは水に溶けやすいため、吸収も早く、ポリフェノールを含む食品を食べてから約30分後にはさまざまな作用が出始めます。しかし、作用の持続性が低いため、毎食こまめに取り入れることがおすすめです!