世界で食べられている美味しい料理や変わり種の料理などを探してご紹介!
第2弾は、日本人には身近な国中国(四川)です。
中国は、日本の約26倍も広い国土を持ち、約14億人の人口を抱える大きな国です。
雪が降らない期間が3か月ほどしかないと言われている村がある北方の土地から、ベトナムやフィリピンに近い南方の土地、さらには東欧にも近い西側の地域まで、大きく異なる気候や風土、文化を持つ国です。
そんな広い中国には、各地域で発展してきたその土地その土地の料理があります。
日本でもよく知られている「四川料理」や「広東料理」、北京ダックが有名な「山東料理」など、長い歴史の中で生まれて受け継がれてきたおいしいお料理がたくさんあるのです。
今回は、様々な中国料理の中から、四川料理にスポットを当てていきます。
中国南西部、揚子江の上流に位置する四川省は、人口が八千人以上もいる中国内でも大きな地域です。
四季がはっきりとした温暖な気候と、肥沃な大地に恵まれた「天府之国(天が与えた国)」と古来から呼ばれる場所です。
四川省と言えば、パンダの保護区があることでも知られており、世界自然遺産に登録されています。その他にも、九塞溝や峨眉山など4つの世界遺産が指定されており、観光客が世界中から訪れる地域となっています。
そんな土地で発展してきた四川料理には、「麻(マー)痺れる」と呼ばれる味覚があり、「辛味」にも一つの味覚だけではなく、「麻辣(マーラー)」「香辣(シャンラー)」「煳辣(フーラー)」「糟辣(ザオラー)」「酸辣(スァンラー)」「鮮辣(シェンラー)」という6つの種類に分類されます。
特に、花椒を使用したしびれと辛みが特徴の「麻辣」は、日本でもよく耳にするようになりました。花椒をはじめとした香辛料には、体を温める効果が高く、万病の元とも言われる「冷え」を改善するのにうってつけの食べ物です。
また、漢方に使われるものも多く、自然の薬をおいしくいただけるのが、四川料理なのかもしれません。(摂り過ぎは禁物です)
四川料理は、唐辛子をたっぷりと使った辛い料理のイメージを持っている方も多いと思いますが、「回鍋肉(ホイコーロー)」や「青椒肉絲(チンジャオロース―)」といった、日本でも身近になった辛くない料理もまた、四川料理の一つです。
実は、辛いものが苦手な方や子供でも楽しめるお料理があることは、あまり知られていないのかもしれません。
日本でもすっかり家庭料理として浸透した、中華の代名詞と言っても過言ではないのかもしれません。
その昔に陳さんという人が営む小さなお店で、その奥さんが作る豆腐料理がたいそうおいしいと評判になったことが始まりだそう。顔に少しのあばたがあったその奥さんは、「あばたのおばさん」という意味の「陳麻婆」と呼ばれ、その陳麻婆が作る豆腐料理ということから、「陳麻婆豆腐」となったという由来があるようです。
今ではそのお店が元祖麻婆豆腐のお店として、有名になっているそうです。
本場四川では、豆腐と豚、もしくは牛のひき肉に葉にんにくを材料に、豆板醤(トウバンジャン)、豆鼓(トウチ)、花椒粉(ホアジャオフェン)をベースとした調味料を加えて作るのが、定番となっているよう。
豆板醤は、日本のスーパーでもよく見かけられるようになった調味料ですが、そら豆と唐辛子を麹に漬けて塩を加えて発酵させた調味料で、日本の味噌や醤油のように、時間をかけて伝統的な製法で作られることが多いそう。3年ほど寝かせたものは、高級品と称されるようです。
日本では、葉にんにくを手に入れることが難しい為、代わりにネギを使った麻婆豆腐が一般的となりました。
家庭で一から作るのは中々難しいですが、今では簡単に作れるレトルトソースが、様々な食品メーカーより発売されているので、日本人に向けて調整された味のおいしい麻婆豆腐がすぐに味わえます。
これも日本人にはなじみのある中華料理ですね。
豚肉とキャベツ、ピーマン、ネギなどを炒めて、豆板醤や甜麺醤(テンメンジャン)、豆鼓などの調味料をベースに味付けをした料理ですが、これも本場四川の地域で使われる材料とは少々異なるようです。
キャベツやピーマンを使うこともあるそうですが、本場では先ほど麻婆豆腐の材料でも紹介した、葉にんにくを使うことが多いそう。
また、豚肉といっても皮付きのブロック肉を使うようで、それを一度茹でて一旦鍋から取り出し、食べやすい大きさに切ったものを再度鍋に投入して他の具材とともに炒めることから、「もう一回鍋に戻す」という意味の調理方法が名前になり、「回鍋肉」と呼ばれることになったそうです。
ビタミンB群が豊富な豚肉をたっぷり使った料理ですので、少し疲れた時などに食べると、疲労回復の一助になりそうです。
「紅油」とは、広義で「ラー油」の意味として捉えられますが、四川では“味付け”の意味もあるそう。この料理で使われる紅油は、ラー油をベースに醤油や砂糖、ニンニク、塩を加えた甘辛いタレで、このタレを茹でた餃子にたっぷりとかけていただきくのが「紅油餃子」。
この真っ赤なラー油ベースのタレは、辛いもの好きな人には、たまらなく食欲をそそります。
餃子ももはや日本で知らない人はいないであろう、有名な料理となりましたが、本場中国では、モチモチの厚めの皮に具材を包んで茹でていただく「水餃子」のことを、いわゆる「餃子」と呼んでいるそうです。
その他にも「揚げる」「蒸す」などの調理方がある餃子は、中国では主食の一つとして食べられることも多く、日本人にとってのお米やうどんなどと同じ扱いのようです。
一般家庭では、余った餃子を次の日に焼き餃子として調理することもよくあることなんだそうです。
中に入れる具材は、細かくした肉の他、好みの野菜や調味料を加えたもので、各家庭・お店によってその味は様々に変わります。
餃子の皮や中身、かけるタレの味も、自分の好みに調整がしやすい料理ですので、お店で食べるだけではなく、お家で作って味わうのも、楽しみの一つかもしれません。
以上、四川料理のほんの一部をご紹介しました。
調べてみると、本当にたくさんのお料理が出てきて、中国の歴史の長さを感じることになりました。
四川省最大の都市である成都市では、古くから続く料理店から町の食堂まで、たくさんのおいしいお店があるそうです。
辛いもの好きな人にはとても魅力的な地域ですが、食べ過ぎは体に影響が出ますから、ほどほどにされるよう、お気をつけください…。