テーマは、「植物油を使い分けよう① ~実は知らなかった!料理の基本8~」です。
油は体に悪い…太っちゃう…と誰もが思いがちですが、実は植物油には非常に種類が豊富にあり、それぞれに風味が異なったり、合った料理への使い方があるだけではなく、上手に使えば、コレステロールを下げる効果もあります。
そこで今回は、植物油の種類と、料理を美味しくして、さらに体にも良い油の上手な使い分け方を紹介したいと思います♪
まず油の種類とそれぞれが持つ成分の体への働きを紹介します!
焙煎して香ばしい風味を引き出して油を搾ります。ごまリグナンなど抗酸化作用のある成分を含み体の中の酸化を抑制し、血中コレステロールを下げるといわれています。また、コレステロールの吸収を抑える植物ステロールも多く含まれています。
シソ科の一年草「えごま」の種子を搾って取る油です。
えごまには、必須脂肪酸であるα―リノレン酸が含まれ、血中中性脂肪を下げて血栓を予防したり、高血圧予防の作用があるといわれています。
アマの種子(亜麻仁)から油を取ります。油は食用の他、インキ、塗料などの原料に、油粕は飼料にも使われています。茎からとる繊維は、糸、織物(リネン)になっています。アマニには、必須脂肪酸であるα―リノレン酸が含まれ、血中中性脂肪を下げて血栓を予防したり、高血圧予防の作用があるといわれています。
菜の花の種子からとったキャノーラ油はドレッシングから炒め物、揚げ物まで幅広く使われ、マーガリンやショートニングの材料にもなります。また菜種粕は肥料、飼料になっています。なたねには、LDL(悪玉)コレステロールの上昇を抑えるオレイン酸や植物ステロールが含まれています。
米ぬかから油を取り、風味豊かなおいしさが特長です。揚げ物やマヨネーズの他、製菓用し ても使われています。こめ油には、LDL(悪玉)コレステロールの上昇を抑えるオレイン 酸や、血流を良くして活性酸素抑制により老化を防止するといわれるビタミンEが多く含まれています。
ヤシの果実(ココナッツ)を乾燥したコプラから油を取ります。マーガリンやショートニング、製菓用油脂の他、シャンプーの原料にも使われています。ココナッツオイルには、エネルギーになりやすく、体脂肪として蓄積されにくい、持久力アップも期待される中鎖脂肪酸が多く含まれています。
パームやヤシ油が原料となる中鎖脂肪酸油です。そのためMCTオイルには、エネルギーになりやすく、体脂肪として蓄積されにくい、持久力アップも期待される働きがあります。
ひまわりの種子から油を取ります。クセのない淡白な風味が特長で、食用油の他、ショートニングにも使われています。ひまわり油には、血流を良くして活性酸素抑制により老化を防止するといわれるビタミンEが多く含まれています。
ぶどうの種子から油を取り、淡黄・淡緑色が特徴です。リノール酸を多く含んでいます。そのため、体の組織を正常に機能させて、血中コレステロールを上げにくくするといわれています。
大豆油は日本の食用油の中でも多く使われています。油粕は飼料や醸造用として、また食品用大豆は豆腐、味噌、納豆などに使われています。大豆油には、体の組織を正常に機能させて、血中コレステロールを上げにくくするリノール酸が多く含まれています。
べに花の種子から油を取ります。オレイン酸が多い種類と、リノール酸が多い種類があります。オレイン酸はLDL(悪玉)コレステロールの上昇を抑える働きがあり、リノール酸は体の組織を正常に機能させて、血中コレステロールを上げにくくする働きがあります。
とうもろこしの胚芽から油を取ります。香ばしい風味が特長で、揚げ物に適した食用油です。コーン油には、体の組織を正常に機能させて、血中コレステロールを上げにくくするリノール酸やコレステロールの吸収を抑える植物ステロールが含まれており、そのほか血流を良くして活性酸素抑制により老化を防止するといわれるビタミンEが多く含まれています。
ワタを取った後の綿花の種子の核から油を取ります。うまみが特長で、食用油の他、マーガリンやマヨネーズの原料にもなります。綿実油には、体の組織を正常に機能させて、血中コレステロールを上げにくくするリノール酸や、コレステロールの吸収を抑える植物ステロール、血流を良くして活性酸素抑制により老化を防止するといわれるビタミンEが多く含まれています。
取りすぎはよくありませんが、バランス良く油を料理に取り入れてあげることでコレステロールの吸収を抑えることや、脂溶性ビタミンを体に取り入れやすくすることができます。
今回で油のそれぞれが持つ働きを紹介しましたので、次回は料理への活用の仕方を紹介します♪