毎日の和食こそおいしくつくりたい!家庭で役立つ、ちょっとした和食調理のコツをシリーズでお伝えします!第一弾は、「ご飯」です。
「白濁した研ぎ汁がなくなるまで研ぐ」のは、昔の話です。白濁の元は、米の表面についている糠です。
昔は精米道具の精度がよくなかったなどの理由で糠落ちが悪く、味も日持ちもよくなかったことから、家庭で米粒同士をこすり付けて糠を取る「研ぐ」作業が必要でした。
しかし、現在の精白米は精度の高い精米機にかけられ、糠を吹き飛ばす作業などを経たもので、糠がほとんど付いていないため、家庭では米の表面に残っている汚れなどを「さっと洗う」程度で十分です。
米の周りの汚れなどが米に移らないように、1回目の水洗いは素早く行い、素早く水を捨てることが大切です。
また、米の旨味層といわれる糊(のり)粉層(こそう)は、白米に精製される際に取り除かれてしまうことが多いですが、
糊粉層を残して精米された白米や玄米は、洗いすぎると糊粉層を取り除いてしまうので、洗いすぎには注意が必要です。
土鍋で炊くと、柔らかく、ふっくら仕上がります。その理由は主に3つあります。
米には、アミラーゼという米に含まれるでんぷんを分解して甘味や旨味を作り出す酵素があり、40~60℃位の温度で最も働きます。
土鍋は熱伝導が悪く、ゆっくり温まるので、40~60℃位の温度を保つ時間が長くなり、アミラーゼが活発になっておいしく仕上がりやすいといわれています。
土鍋は底が丸いので、鍋全体に火が当たり、米全体に熱が行き届くため、ご飯がふっくら仕上がります。
ご飯は蒸らして初めて芯までふっくらおいしくなります。土鍋は冷めにくいので、蒸らしを十分に行うことができます。
このように、土鍋には金属鍋にないメリットがありますが、取扱いに注意が必要です。土鍋は、底が乾燥した状態で火にかけるのが基本です。
急に加熱温度が上がったり下がったりすると割れやすいので、空炊きをしたり、加熱後急に水につけたり、ぬれ布巾の上に置いたりするのは避けましょう。
また、湿った状態で棚などにしまうとカビの原因になりますので、よく乾かしてからしまいましょう!
日本人の主食である「ご飯」。毎日食べるからこそ、おいしく頂くコツをぜひお試しください♪