発酵大国日本。中でも味噌は大豆を原料にした伝統的な発酵調味料です。
日本には地域によってさまざまな味噌があります。味や色など、個性あふれる味噌を紹介します!
味噌の製造方法には、大きく分けて2つあります。1つは、大豆や米、麦を主原料に、塩と微生物で作り、ゆっくりと熟成させる方法を天然醸造といいます。
もう1つは、人工的に温度を調整し、酵素や微生物の働きを促進させ短期間で仕上げる方法を速醸法といいます。
麹の割合が多く、食塩量が少ないと甘口に仕上がり、麹の割合が少なく、食塩量が多いと辛口になります。
また味噌の色は、熟成期間の長さが関係しています。熟成期間が短いと淡色、長いと褐色を呈します。
このように色がつくことをメイラード反応といい、主に食品中に含まれるタンパク質と糖質の化学反応によるものです。
この反応に伴い、香りも生じます。
西京味噌、府中味噌、讃岐味噌など西日本で多く、熟成期間が短いため、塩分濃度も6~7%と低く、色も薄いです。甘さを活かした酢味噌和えや白味噌仕立ての味噌汁、田楽などに使います。おすすめはクリームシチューやグラタン、パスタなどクリーム系の料理に加えることで、味がまろやかになり、手軽に旨味も加えられます。
八丁味噌など中京地域で生産された豆味噌、仙台味噌や津軽味噌など東北地域で生産された米味噌があります。熟成期間が長いため、塩分濃度も高く、色が濃いです。コクを活かして、赤だしの味噌汁や味噌煮込みうどん、懐石料理に使います。なお、はじめて赤味噌を使う場合はいつも使っている味噌の半分を変えてみるなどして、徐々に慣れていくのがいいでしょう。おすすめはハヤシライスや煮込みハンバーグなど、デミグラスソースや赤ワインを使った料理に加えることで、赤味噌の強いコクとほのかな渋みが、味に深みを出します。
相(あい)白(しろ)味噌の静岡地域で生産された米味噌、信州味噌の長野地域で生産された米味噌が主。甘口から辛口まで多岐に渡り、味は白味噌と赤味噌の間です。市販の味噌の多くが淡色味噌にあたります。味噌汁から味噌煮までどんな料理にも使える万能味噌です。そのため、料理レシピで『味噌』とあったら淡色味噌を使うのがいいでしょう。
味噌はご自宅でも作れますので、今回は手作り味噌の作り方を紹介します!
材料名 | 分量 |
大豆 | 250g |
食塩 | 125g |
米麹 | 500g |
大豆の煮汁または水 | 50ccくらい(要調整) |
気温が低くなる季節は、「寒仕込み」といって味噌づくりに最適です!
寒い季節には、ぜひMy手作り味噌に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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