出汁といっても、カツオ節、昆布、干しシイタケなどなどありますが…。
まずは出汁の基本について勉強しましょう。
出汁は煮物や汁物のベースとなる、特に和食には欠かせないものです。出汁をしっかりとることで減塩にもつながります。
出汁に使われる食材といえば、カツオ節、昆布、干しシイタケ、煮干しの4つが代表的です。
カツオ節には「荒節」と「枯れ節」の2種類があります。
「荒節」は冷凍されたカツオを燻製させて表面が黒っぽくなっているものです。
この黒いタール部分を削って表面が赤茶色になったものを「裸節」といいます。
さらにここからカビ付けをしたものが「枯れ節」です。この「枯れ節」は完成するまでに半年ほどもかかります。
そのため高級品として扱われ、料亭でのお料理などに使われます。
ちなみに、カツオ節の旨味成分は核酸系の「イノシン酸」と呼ばれています。
昆布は主に北海道、東北地方で採集されています。
お出汁用とされる昆布は、専用の蔵で何年間か熟成されます。その出来具合によって1等、2等、3等…等級が付けられています。
昆布の旨味成分はアミノ酸系の「グルタミン酸」です。
グルタミン酸と核酸系の旨味成分を組み合わせることで旨味が飛躍的に強くなることが知られています。
そのため、さっぱりとした昆布出汁にカツオ節を加えることで、よりまろやかな風味の出汁をとることができます。
シイタケは干すことで酵素が働き、独特の香りや旨味が加わります。
干しシイタケの旨味成分は「グアニル酸」です。このグアニル酸は、加熱することで増加します。
つまり、シイタケは生のままではグアニル酸の量はそれほど多くなく、干して熱を加えることでシイタケ中にグアニル酸が増加していくのです。
一般的にはイワシを煮て乾燥させたものを指しますが、イワシだけではなく、トビウオ(アゴ)やアジ、鯛を原料としたものもあります。
旨味成分としてはカツオ節と同じイノシン酸ですが、より魚の風味が強い出汁となります。
味噌との相性が非常に良いため、味噌汁の出汁として使われることも多いです。
古くから使われてきた出汁ですが、家庭で主に使われる出汁は地域によって違いがあります。動物性のものを組み合わせることで旨味の相乗効果が生まれます。
ご自身のお気に入りの出汁を探してみるのも楽しいかもしれませんね!
次回は、実践編! 出汁のとり方について学んでいきましょう。