万能調味料「塩麹」とは?賢く使っておいしく時短!

万能調味料「塩麹」とは?賢く使っておいしく時短!

今やすっかり万能調味料としておなじみの「塩麴」気にはなるけどメリットや使い方が分からず、なかなか手を出せていない方も多いのではないでしょうか?

気負わず使えて、忙しいみなさまにオススメの「塩麴」の魅力と活用方法をご紹介します!

塩麹ってどんなもの?

塩麴とは、米麹と塩と水だけを発酵・熟成させた発酵調味料です。日本では、東北地方の伝統的な三五八漬け(さごはちづけ)といわれる麹で漬けた漬け物がルーツといわれ、古くから利用されてきた調味料です。

そもそも「麹」とは何?

麹とは、米や麦、大豆などに麴菌を繁殖させたもので、米からできたものを米麴、麦からできたものを麦麹、大豆からできたものを豆麹といいます。麹菌とは、味噌や醤油、酢、酒、みりんなどの日本の発酵食品と深い関わりのある微生物で、麹をつくるためのカビの一種で、日本の麹菌は「コウジカビ」といって「国菌」にも認定されています。

 

豆知識!麹と糀のちがいは?

麹と糀は、はっきりと定義づけされているわけではありませんが、一般的に「麹」と書くと米・麦・豆などを原料にしたもの全般を指すことが多く、一方「糀」は米を原料にしたものを指すことが多いといわれています。

 

塩麹を使うとうまみUP!?塩の代わりに使って減塩効果も。

麹菌に含まれる酵素の働きによって食材に含まれるタンパク質やでんぷんを分解し、柔らかく仕上がり、素材の甘みやうまみを引き出してくれます。

さらに、塩の代わりに使用することができ、塩の使用量の2倍量を使用すると、塩分相当量は約5分の1となります。その他、塩麹そのものにも甘みやうまみ成分が含まれているため減塩にもつながります。

 

 

 

塩麹の健康効果とは?

腸内環境を整えて免疫を高める

塩麴には、善玉菌のエサとなるオリゴ糖を生成する酵素が含まれているため、継続的にとることで腸内環境を整えることができます。腸内では、悪玉菌よりも善玉菌が多くなることで腸内環境が整いやすくなるといわれています。さらに、免疫細胞の約7割は腸に存在するため、腸内環境を整えることで、免疫機能の維持にも役立ちます。

免疫細胞は腸に集中している

 

疲労回復を早める!美肌サポートも!

塩麹は、エネルギー代謝に大きく関わるビタミンB群を豊富に含んでいます。

ビタミンB1やB2、B6は糖質、脂質、タンパク質をエネルギーに変えるなどの働きや消化吸収を助け、疲労の回復が早める働きがあります。さらに、ビタミンB2やB6は、肌のターンオーバーを助けるため口内炎の防止、肌荒れ防止にも繋がるのです。

しかしながら、ビタミンB群は水溶性ビタミンで熱に弱い性質を持つため、塩麴をサラダのドレッシングで使うなど熱を加えず食べるようにするとより効果が期待できます。

 

塩麹の使用量は?黄金比率!食材の重量の10分の1

食材に対してどのくらいの量の塩麴を使用するのがベストなのか悩まれると思います。

ポイントは、食材の重さに対して塩麴は1割程度黄金比率です。つまり、10:1が基本となります。

例えば、お肉100gの場合、塩麴は10g(約大さじ1/2)が適量となります。この基本の比率を抑えれば、肉や魚、野菜にもアレンジが可能です。

食材の水分量によっても変わるため、野菜の場合には少し分量を減らして後から調整してもいいかもしれません。

赤身肉緑黄色野菜

 

塩麹を使用する時に気を付けたいポイント

麹菌の働きで肉質などが柔らかくなりますが、長時間漬け込みすぎると柔らかくなりすぎてしまうことがあります。

肉や魚の場合には、大きさにもよりますが30分~1時間程度を目安に漬けこみましょう。その他、野菜や肉、魚も長時間漬け込むと発酵が進み、塩味がかなり強くなってしまうので注意しましょう。

 

 

塩麹のおすすめレシピ

いろいろな効果が期待できそうな塩麴を使ったおいしく簡単に食べられるレシピをご紹介します♪

簡単!塩麴で簡単ドレッシング!

基本レシピを元に調味料を変えるだけで、和風・中華風・洋風と色々なアレンジが可能となります。

油を混ぜる時は少しずつ加えて、混ぜ合わせながら白っぽく乳化させるように混ぜるのがポイントです。

★和風     

基本レシピ:塩麹+酢+しょうゆまたは味噌

●さっぱり和風ドレッシング

 

材料(2人分) 分量
塩麹 大さじ1
酢(お好みのもの大さじ1~1.5 大さじ1~1.5
しょうゆ(または味噌) 小さじ2(小さじ1/2)

※お好みで白ごまやしそ、みょうがなどを加えてもよいでしょう。

★中華風   

  基本レシピ:塩麹+酢+しょうゆ+ごま油

●ごま油香る中華ドレッシング

 

材料(2人分) 分量
塩麹 大さじ1
酢(お好みのもの) 大さじ1~1.5
しょうゆ 小さじ2
ごま油 大さじ

※好みでネギや白ごま、ラー油などを加えてもよいでしょう。

★洋風   

  基本レシピ:塩麴+レモン汁または酢+油+粗挽きこしょう

●塩麴レモンドレッシング

 

材料(2人分) 分量
塩麹 大さじ1
レモン汁(またはお好みの酢) 大さじ1.5
植物油(オリーブオイルなど) 大さじ1.5
粗挽きこしょう 少々

※レモンを絞るときは、皮を下にして絞るとより香りが爽やかになります。

●にんじん塩麴ドレッシング

 

材料(2人分) 分量
すりおろしにんじん 1/4本
塩麹 大さじ1
レモン汁(またはお好みの酢) 大さじ1~1.5
植物油(オリーブオイルなど) 大さじ1.5
粗挽きこしょう 少々

※にんじんの代わりに、玉ねぎやリンゴなどにしてもよいでしょう。

サラダ

即席!野菜の塩麴和え

あと1品!という時にもおすすめの即席の和え物です。

お好みの野菜を1㎝角に切って、塩麴と酢でささっと和えるだけ!

 

材料(2人分) 分量
きゅうり 2枚
にんじん 1/4本
大根 2~3㎝厚
千切り生姜(細目薄め) 1/2片
塩麹 大さじ1
大さじ1~2

※ささっと和えて5分程でも美味しいですが、15~30分程度漬けておくとより味がなじみます。

 

豚肉の塩麴ステーキ

豚肉を塩麴に漬けておくだけで、ふっくら柔らかくうまみがアップしたような豪華なメインに!

材料(2人分) 分量
豚ロース肉 2枚(300g)
塩麹 大さじ1.5~2
おろしにんにく 小さじ1/2
油(焼く用) 適量

※15~30分程度漬けておくと味がしっかりとします。
塩麹漬け焼き

<作り方>
  1. 豚肉は水気をペーパータオルなどでふき取り保存袋に入れ、塩麹大さじ1.5とおろしにんにく小さじ1/2を加えて全体をよく揉み30分~1時間ほど冷蔵庫においておく。
  2. フライパンを温め油を引き、塩麴は軽く拭き取り、弱火~中火で両面を焦げないように注意しながらこんがりと焼く。
  3. 食べやすい大きさに切り、器に盛り付けて完成。

※付け合わせに茹でた野菜やきのこソテーなどを添えて彩りも華やかになります。

 

万能調味料の「塩麴」の魅力やメリット、手軽さが伝わったでしょうか?

下味に使ったり、さっと和えるだけでワンランクアップしたような味になる魔法のような調味料です。毎日の料理にプラスしてはいかがでしょうか?

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
この記事を
シェア
Twitter
Facebook
LINE
hatenaブックマーク
URLをコピー

URLをコピーしました

食や健康について学ぶ

関連記事

おすすめ記事