3月後半、本格的に花粉症の症状がみられる季節になりました・・・。辛い思いをしている方も多いのではないでしょうか。多くの方が花粉症の薬を飲まれているかと思いますが、薬を服用することで気になるのが、眠気やだるさなどの副作用。
そもそもなぜ、花粉症の薬を服用すると日常生活にも支障をきたすような副作用が出たりするのか、メカニズムをみていきましょう!そして、副作用を発症しない漢方薬との違い、さらに東洋医学の考え方に基づいた食養生レシピ(山芋と豆腐でつくる!ふわふわグラタンのレシピ)もご紹介します。
花粉症の薬として一般的によく使われるのは、抗ヒスタミン薬です。これまで花粉症対策のコラムでも発症のしくみをみてきましたが、ヒスタミンが神経や血管に作用し、くしゃみや鼻づまりなどの症状を引き起こします。このヒスタミンの働きを抑えるために、抗ヒスタミン薬が処方されています。
ヒスタミンは花粉に反応すると神経伝達物質として神経や血管を刺激しますが、もともと脳内にも存在する物質なのです。脳内でヒスタミンは興奮性の神経伝達物質として働き、判断や段取りを立てる部位に作用し脳を覚醒させる役割を持ちます。
抗ヒスタミン薬を飲むことで、脳内に存在するヒスタミンの働きまで抑えてしまうと、脳を目覚めさせる役割も制限されて集中力の低下や、眠さ、だるさといった症状が副作用として現れてしまうのです。
近年では、第2世代といわれる抗ヒスタミン薬が登場し、薬の成分が脳内に回りにくく眠気が出にくいと言われています。ただ、このような薬を服用しても個人差があることはもちろん、眠気をゼロにすることは難しいです。そのため、自分にあった薬を見つけたり、症状が強い場合のみ服用したりするなど、かかりつけの医師等と相談しながら花粉症の薬とつきあっていきましょう。
漢方治療とは人間が本来もっている自然治癒力や免疫力を高めることを目的とした治療法です。ここで使用される漢方薬は、生薬といわれる、自然界に存在する植物や動物、鉱物などの薬効となる部分を複数組み合わせたもので、副作用が少ないといわれています。
花粉症対策としては、鼻炎の種類に合わせた漢方薬や、体全体を元気にして免疫力を高める目的の漢方薬が用いられます。
漢方薬はヒスタミンの働きを抑えるものではないので、眠気が気になる方は試してみるのも良いかもしれません。また、漢方薬を選ぶ際は、漢方薬局でその時の自分の症状にあったものを処方してもらうのが理想です。
食養生とは、文字通り「食で命を養う」という考え方で、食材がもつ性質から食事を考えることを基本としています。
まず、花粉を体内に入れないため健康な体作りが必要です。そのために胃腸を活性化させる、胃腸を温める食材を取り入れましょう。
また、体内に入った花粉を排出するには、肝臓で解毒し便として排出することが大切なため、肝臓を健康に保ち、便秘にも気をつけましょう。
食養生の考え方では、山芋は体を潤す作用や、消化吸収を促す作用があるといわれています。また、豆腐などの大豆製品も消化吸収を促したり、炎症を抑えたりする作用があるそうです。
さらに、胃の粘膜を保護し再生してくれるキャベツや、免疫力を高めるビタミンDや腸内環境を改善する食物繊維を含むしめじをたっぷり入れた花粉症の時期にぴったりの食養生レシピです。ぜひ試してみてください!
材料 | 分量(2人分) |
山芋 | 200g |
絹ごし豆腐 | 2パック |
キャベツ | 1/4個 |
しめじ | 適量 |
卵 | 1個 |
めんつゆ(2倍濃縮) | 大さじ2 |
砂糖 | 小さじ1 |
塩 | ひとつまみ |
チーズ・パン粉 | お好み |