日に日に寒さが増してきましたね。今回も前回に引き続き身体を温めるレシピをご紹介します。寒くなると、風邪をひきやすくなったり関節が痛くなったりと身体の不調が起こります。また、手足が冷たいとこわばりちょっとした動きも苦痛になってしまいます。
そこで、今回ご紹介するのは、血流を良くする効果のある玉ねぎを使った「玉ねぎたっぷりポトフ」です!玉ねぎパワーで血流を改善して身体を温めましょう!
まずは、玉ねぎの豆知識をご紹介します!玉ねぎにはいくつか種類があり、私たちが普段食べている玉ねぎは「黄タマネギ」です。そのうち、春に収穫するものを「新タマネギ」と呼んでいます。皮が白っぽくて、水分量が多いことや辛みが少なく、柔らかいのが特徴です。一方、秋から冬にかけて収穫するものは「秋冬タマネギ」といいます。保存性を高めるために収穫後1か月ほど干して乾燥させています。そのため、水分は少なく辛みがあるのが特徴です。そして、表面が赤紫色をした「紫タマネギ」は、玉ねぎ特有のにおいが少なく、辛みも少ないためサラダなどによく使用されています。
玉ねぎは湿気が苦手です。常温で保存する場合は、風通しの良い冷暗所でネットなどに入れつるして保管すると長持ちします。夏は気温が高いため、新聞紙に包んで冷蔵庫で保管しましょう。保存期間は夏は冷蔵庫で約1か月、夏以外は常温で2か月ほどといわれています。しかし、新玉ねぎは傷みやすいため、1週間~10日で食べきるようにしましょう。また、切った玉ねぎは切り口から痛むため、しっかりとラップに包んで季節問わず冷蔵庫に入れて早めに使い切るようにしましょう。
おいしい玉ねぎは傷がなく、皮がしっかり乾燥されていてツヤがあるものです。また、平らな形をしているものは熟しすぎていて痛みが早いため、球型に近いものを選ぶようにしましょう。
ここからは玉ねぎパワーをご紹介します!「アリシン」とは、玉ねぎの辛み成分です。にんにくやねぎなどにも含まれており、独特の香りを持ちます。このアリシンには、血行を促進する効果があります。さらに、血液をさらさらにする働きもあるため、動脈硬化の予防効果も期待されています!
それだけでなく、糖質をエネルギーに変える働きをもつビタミンB1の吸収を高め、疲労回復につながります。ビタミンB1がアリシンと結合すると「アリチアミン」という成分に変化し、より血液中に留まることができるようになります。そのため、疲労回復の効果がより長時間にわたって作用すると考えられています。
また、玉ねぎをみじん切りにすると目にしみて涙がでてきますが、これはアリシンによるものです。アリシンは、玉ねぎに含まれる硫化アリルが空気に触れることで変化してつくられるため、涙が出ているということはアリシンに変化している証拠なのです。そのため、アリシンを最大限生かすためにはみじん切りがおすすめです!しかし、涙が出てつらい場合は、切れ味の良い包丁を使用したり、ある程度小さく切ってからフードプロセッサーを使用したりしてみましょう。
「ケルセチン」とは、ポリフェノールの一種です。ポリフェノールには抗酸化作用がありますが、その中でもケルセチンは強い抗酸化作用を持っています。抗酸化作用とは、活性酸素の発生を抑制したり除去したりする働きのことです。活性酸素によって赤血球がダメージを受けると、変形し血液の流れが悪くなるといわれています。そのため、抗酸化作用によってダメージを防ぐことで血流改善につながります!また、抗酸化作用は、糖尿病やがんなど生活習慣病の予防やお肌の老化を防ぐことにもつながります。
ちなみに、ケルセチンは皮の部分にも豊富に含まれています。ケルセチンは水に流れやすいため、皮を煮出して玉ねぎ茶にしたり、だし(ベジブロス)にしたりして摂取することもおすすめです!
アリシンとケルセチンは水に流れやすいです。そのため、水にさらしておくとせっかくの玉ねぎパワーを捨ててしまうことになります。そこで、玉ねぎをスープに入れることで、流れ出た玉ねぎパワーも摂取することができます!
おろし生姜を入れることで、さらに身体を温めることができます!ポトフが余った場合は、カレー粉を入れてカレー風味にしたり、牛乳やシチューの素を入れてシチューにしたりとアレンジもできます。玉ねぎパワーを余すことなく摂取できる「玉ねぎたっぷりポトフ」、ぜひ作ってみてください!