アスリートに限らず、男女ともに体型維持や健康のために「筋トレ」をする人が増えてきています。
人間が体を動かすには、なくてはならない筋肉ですが、アスリートにとって「筋肉」は自分の持てるパフォーマンスを最大限発揮するためにも必要不可欠です。
では、どうしたら筋肉を強くすることができるのでしょうか。
筋肉には、「骨格筋」「心筋」「平滑筋」という3つの種類があります。
筋肉は、「筋束」という「筋繊維」が束になったものが寄り集まってできています。筋繊維には一本で50センチメートルほどの長さになるものもありますが、その大きさでも一つの細胞としてカウントされます。
筋繊維の中にはさらに「筋原繊維」とよばれるものがつまっており、これらによって筋肉を縮めることができるようになっています。
いわゆる「筋肉を鍛える」ということは、この「筋繊維」を太くすることです。
また、筋繊維には2つの種類があり、それぞれ「速筋繊維」「遅筋繊維」とよばれています。
「速筋繊維」は、短距離走や重い荷物を持ち上げる時などの瞬発力を発揮するのに使用する筋肉で、「遅筋繊維」がマラソンなどの持久力が必要な場面で使われる筋肉です。
通常、半々くらいの割合で筋肉は成り立っていますが、瞬発力が必要な競技のトップ選手では「速筋繊維」の割合が7割以上にもなるそう。反対に、持久力が必要な競技の選手では、「遅筋繊維」の割合が多くなるようです。
筋繊維を太くするには、トレーニングで何度も筋肉を伸び縮みさせることが必要です。
筋繊維を意識的に動かすことにより、細胞内のタンパク質の合成場所である「リボソーム」が活発に働き、筋繊維の中でタンパク質が大量に合成されるようになります。
また、「速筋繊維」は、トレーニングによって強化することができますが、「遅筋繊維」を狙って鍛えることは難しいとされています。ですので、筋肉を増量するには、主に「速筋繊維」に大きく負荷をかけて強化していくことになります。
筋肉ムキムキのマッチョがよく飲んでいるものといえば「プロテイン」。
そんなイメージがある人も多いのではないでしょうか。
「プロテイン」とは日本語でタンパク質のこと。筋肉だけではなく、爪や髪の毛なども含め、人間の体を作るうえで必要不可欠な栄養素です。
筋肉をつくるには、肉類・魚類・卵類・大豆・乳製品など、タンパク質の含有量の多い食品を積極的に摂取しましょう。
タンパク質が重要とお話してきましたが、実は糖質も筋肉には大事です。
糖質が不足すると、体はエネルギー不足を補うために、脂肪や筋肉を分解してしまいます。
トレーニングの2~3時間前に食事を摂ることで、トレーニング中の筋肉の分解をある程度抑えることができるとされています。
脂質も「細胞膜」をつくるのに必要な栄養素ですから、「タンパク質のみ」の食事にはせず、バランスのとれた食事が、良い筋肉をつくるためのポイントです。
アスリートを目指しているわけではないから、筋トレなんて必要ないよ。と、考えている方も多いかと思います。ですが、筋肉は人間にとってもう一つ重要な役割を持つこと、皆さん知っていましたか?
そのもう一つの役割とは、血液中の「糖」を貯めておくこと。
通常体の中では、血管が大量の糖によってダメージを受けないよう、インスリンの働きで筋肉に糖を蓄えることで血糖値をコントロールしています。
インスリンが出なくなることで血管内に糖があふれてしまうのが糖尿病ですが、筋肉を鍛えることで、インスリンの働きを補うように、筋肉内に糖を取り込む力がアップすることがわかり、糖尿病の改善に筋トレが有効であるとされています。
また、筋肉量が死亡率に影響するという研究結果も近年わかってきており、アスリートではなくても適度に体を動かすことにはメリットがあると言えるようです。
アスリートの方によく食べられている食材として、鶏肉があげられますが、ブロッコリーにも野菜としては多い量のタンパク質が含まれています。ビタミンCやビタミンE、葉酸、カリウム、カロテン、食物繊維、スルフォラファンなどのたくさんの栄養素が含まれるブロッコリーは、筋トレをがんばる方にうってつけの食材です。
良質のタンパク源である鶏むね肉とブロッコリーを組み合わせたレシピをご紹介します!
今回は、筋肉増量についてご紹介しました。
筋トレをしている男性をみると、「マッチョ」という言葉が思い浮かびますが、その語源はスペイン語で「男らしい」という意味を持つ単語「macho」からきていると言われているそうです。
「マッチョ」と呼ばれたい男性は、ぜひ今回のレシピを活用しながら、筋トレに励んでいただきたいと思います。