今月から開始した【SDGsで注目!代替食品】シリーズ第4弾。
食品で環境を守るSDGs(持続可能な開発目標)に取り組める代替食品に注目して、第1弾 大豆ミート、第2弾 代替ミルク、第3弾 代替シーフードを掲載しました。
今回は、SDGsの3つ目の目標「すべての人に健康と福祉を」で掲げられている「健康」について、健康な体で美味しいものを食べ続けるられることが「健康のサスティナビリティになる」と考えました。
参考:ロカボが築く健やかな未来
そこで健康を害する要因として、何かとダイエットや生活習慣病で話題になる糖質、特に「砂糖」について取り上げます。
皆さんが普段料理やお菓子を作る時、甘味をプラスするために、使用するのは何ですか?おそらく多くの方が砂糖(上白糖)を使われるのではないでしょうか。
砂糖は安くどこでも手に入れることができますが、精製されているため、血糖値の急上昇を招くことやビタミン・ミネラルが除かれていることが難点として挙げられます。
そこで注目されているのが「代替砂糖」です。自然な甘みを堪能できるさまざまな甘味料についてみていきましょう!
はちみつには、抗菌作用のほか、上白糖には含まれていないミネラルやビタミンが含まれています。また、甘味料として「甘さをつける」ほかにも、「コクを出す」「艶を出す」といった特徴があります。このような特徴に合わせて料理に使われることもあります。
ただし、1 歳未満の乳児がはちみつを食べることによって乳児ボツリヌス症にかかることがあります。そのため、1歳未満の乳児には与えないようにしましょう。
メープルシロップは、サトウカエデなどの樹液を集めて煮詰めて作られる、天然の甘味料です。様々な種類のポリフェノールのほか、はちみつ同様、ビタミンやミネラルが含まれますが、特に、カルシウムやマグネシウム、カリウムははちみつよりも多く含まれます。
見た目は、はちみつに似ていますが、はちみつのように常温保存はできません。開封後は冷蔵庫にて保存するようにしましょう。
穀物やイモ類などに含まれるデンプンを酸や糖化酵素で糖化して作られた麦芽糖が主成分です。
水飴を作る過程でできる「デキストリン」という成分により、砂糖のように固まらずに常温で液体のまま保たれています。はちみつ同様、料理に照りを出すことができます。風味や香りなどのクセがないため色々な料理に使いやすいのが特徴です。和菓子作りに欠かせないもので、砂糖だけでなく水飴を入れることで、砂糖の再結晶化を防いでいます。
※デキストリンとは…食物繊維の一種。粘性と保水性がある多糖類。
未精製の玄米を原料として作られている甘味料です。上白糖とは異なり精製されていないため、ビタミンやミネラルが残っています。また、低GI値の食品のため、血糖値の急上昇により糖分が脂肪として蓄積されてしまうことを防ぐことが期待できます。また、甘味が強いため、少しの量でも十分に甘みを感じることができます。
※GI値とは…食品に含まれる糖質が体内へ吸収される度合いを示したもの。ブドウ糖のGI値を100とし、GI値が低いほど、血糖値が急激に上昇しにくくなる。
アガベとは、メキシコを中心に分布している多肉の植物です。メキシコを代表するお酒「テキーラ」の原料として知られています。そのアガベからとれる天然のシロップが「アガベシロップ」です。玄米シロップ同様、GI値が低く、血糖値の上昇を緩やかにするほか、甘みが強い特徴もあります。
また、アガベシロップには「イヌリン」という水溶性の食物繊維が豊富で、腸の善玉菌を増加させ整腸効果があり、血糖値の上昇を抑えるとされています。
ココナッツオイルやココナッツミルクは、ココナッツの実から作られますが、ココナッツシュガーは異なり、ヤシの木の花蜜が原料となっています。ヤシの木に咲く花の蕾部分の先端から蜜を取り出し、煮詰めてつくられ、ココナッツ特有の味や風味はありません。ココナッツシュガーの特徴は、低GI値のほか、ミネラルが含まれ、アガベシロップ同様ココナッツシュガーにも水溶性食物繊維「イヌリン」が含まれます。
また、ヤシの木から採れるココナッツシュガーは、サトウキビから砂糖を作るより50~70%も多くの量を生産することができます。2014年にはFAO(国際連合食料農業機関)により、ココナッツシュガーは「世界で最も持続可能な甘味料」として定義づけられています。
いかがでしたか?今回は、「代替砂糖」についてご紹介しました。
甘味料の原料といえば、「サトウキビ」や「てんさい」が原料というイメージがありましたが、色々な原料によってできていましたね。恥ずかしながら、アガベシロップがテキーラと同じ原料だとは知りませんでした・・・。
これまでご紹介してきた、大豆ミートなどの代替食品に甘みをプラスする時は、代替砂糖を選んでみてはいかがでしょうか♪