果物はおいしいだけでなく、体にもいろいろな効果を与えてくれます。
「毎日くだもの200グラム運動 」という活動において、1日200gの果物の摂取が推奨されていたり、健康日本21という厚生労働省の施策の中でも野菜と共に果物の摂取量の増加が目標にされています。
では実際にどんな効果があるのでしょうか。
たまに、フルーツは糖分が多くて太るから食べない!という方を見かけますが、上手に食べれば、ダイエットの味方になります。
フルーツは消化を助けたり、毒素排出や新陳代謝を促進する「酵素」がたくさん含まれています。
ストレスを溜め込んだり、食べ過ぎが続くと体内にある酵素がたくさん消費されてしまいます。
酵素が不足すると、肥満や冷え性、肌荒れなどの様々な体の不調が出るとの報告もあります。
体に必要な酵素をしっかり取ることでビタミンやミネラルの働きも活発になり、血液の流れが良くなり、体内に溜まっている毒素を排出してくれる効果が期待できます。
また、フルーツに含まれる「果糖」は、お菓子などで使われる白い砂糖(「ショ糖」)に比べてすぐにエネルギーとして代謝され、腸で吸収されるスピードが緩やかなので、脂肪になりにくいと言われています。すぐにエネルギーに変えることができるため朝食欲が沸かない人もフルーツを摂るとエネルギー源となり体の調子も変わってくるでしょう。
さらに、果物には水分と食物繊維も多く含まれているので、満腹感を得やすく、ダイエット中の間食にもぴったりです。
バナナやリンゴ、キウイフルーツには腸内の善玉菌を増やすオリゴ糖も含まれているため、善玉菌の腸内環境を整えて免疫力を高めるという効果が期待できます。
私たちの体は、目が覚めて、腸が動き出す朝が最も排泄にふさわしい時間帯ですが、その排泄の時間帯にフルーツを食べることで、フルーツに含まれる酵素の力を最大限に利用することができます。
また、フルーツは素早くエネルギーに変わると紹介しましたが、つまり胃に負担がかからない食べ物なのです。よって朝のエネルギーを排泄に使いやすくなるという点でも朝にフルーツを摂ることは推奨されます。
しかし、レモン、グレープフルーツなどの柑橘類には、ソラレンという光毒性と言われ紫外線を吸収しやすくする物質が含まれているのでこれから家を出るという状況の朝には良くない影響もあります。
朝摂ることはおすすめしませんが、柑橘類に含まれるビタミンCは夜摂ることで日中に受けた紫外線で傷ついた細胞の修復に効果的です。
また、アミノ酸代謝やホルモン代謝に関わっており、メラニン合成を阻害してくれるのです。
誤解されることが多いですが、ビタミンCが紫外線の吸収を促進するということではありません。日に当たる前にソラレンが含まれる食品を摂ることに注意です。
ちなみにソラレンが多く含まれるフルーツとしてキウイも挙げられていることがよくありますが、キウイにはソラレンがほとんど含まれないと学術論文で証明されています。
病気や生活習慣病、美容などの効果が期待されているフルーツで入手しやすいものを挙げてみましょう。
カリウム、ペクチン、リンゴ酸、クエン酸、ビタミンなどが含まれている。
カリウムとはミネラルの一つで、ミネラルは体の組織を作ったり酵素の成分として体の機能を調節します。カリウムは水分代謝も促してくれます。
また、筋肉の収縮にも関わりカリウムが不足すると筋肉に負担がかかったとき足がつりやすくなったり痙攣の原因となります。
ペクチンとは水溶性食物繊維の一つで糖質、コレステロールの吸収抑制作用、排便促進などの効果があります。
リンゴ酸やクエン酸は疲労回復効果、またリンゴ酸には胃腸の調子を整える効果もあります。
リンゴの皮に含まれているリンゴ酸ポリフェノールは抗酸化作用や活性酵素などの有害物質を無害に変える作用があり動脈硬化などの生活習慣病予防に役立ちます。
りんごは水洗いして丸ごと食べましょう。
ビタミンB類、カリウムが豊富で食物繊維による整腸作用もあります。
また、トリプトファンという必須アミノ酸の一種も含まれておりセロトニンという食欲抑制や血管収縮に効果的なホルモンに変わり、最終的にメラトニンという睡眠ホルモンに変わり安眠効果も期待できます。
バナナは他の果物よりもブドウ糖が豊富で、また果糖、ショ糖と3種類の糖分が含まれているため、睡眠中に失われたブドウ糖補給や3種類の糖分の吸収時間が違うことにより元気が持続します。
このことよりいつ食べても効果がある果物と言えます。
ビタミンC、ビタミンE、葉酸、水溶性食物繊維やカリウム、マグネシウムが豊富で栄養素の宝庫です。
1日1個食べるとたっぷりの栄養量を確保することができます。
ビタミンC含有量が豊富で代表的な果物がいちごです。少量でビタミンCをしっかり摂ることができます。糖度が高い方がビタミンCは豊富だとされています。
先端が広いと糖度が高いと見分けることができます。
ビタミンCは筋肉、皮膚、血管などのコラーゲン生成に関与するだけでなく、抗酸化作用により動脈硬化や脳卒中の予防、ストレスやがんに対する抵抗力の向上にも働きます。