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シチュエーション別トラブル解決エコレシピ

乳がん 成人女性に多いトラブル

友達が胸にしこりがあるようで、病院に行こうか悩んでいたわ。
違うといいけど、もしかして乳がんかもしれないわよね…。
乳がんって予防法はあるのかしら??
乳がんってどういうものをいうの?
乳がんは、乳腺にできる悪性腫瘍のことを言います。
近年、乳がんになる人が急増しており、がんで亡くなる女性の死亡原因では、乳がんが第1位を占めています。
乳房のしくみ 乳腺は、母乳を乳頭まで運ぶ乳管と母乳を作る小葉からできており、乳がんの多くは小葉を構成する細胞から発生します。
乳房の変化に気付かないままでいると、がん細胞が増殖し乳腺の外に広がり、リンパや血液の流れにのって肺や肝臓など離れた臓器にまで転移してしまうのです。
リンク詳しくは日本成人病予防協会のHPへ→
どんな症状があるの?
乳ガンの代表的な症状は乳房のしこりで、硬くてごりごりしていますが、痛みはほとんどありません。
また、妊娠中・出産直後・授乳中ではないのに、乳頭から乳汁や血液のようなものが分泌される場合や、乳房のへこみやひきつれ、乳頭の陥没などの症状がみられたら注意が必要です。

症状が進み、乳がんが乳房の皮膚の近くに達すると、えくぼのようなくぼみができたり、皮膚が赤く腫れたりします。
さらに、乳房の近傍のリンパ節の腫れたり、遠隔転移の症状がでることもあります。
症状
リンク詳しくは日本成人病予防協会のHPへ→
     
 

健康管理士からのワンポイント★
『乳がんのできやすい場所と発症年齢分布』


乳がんのいちばんできやすい場所は、乳腺組織が多い外側の上の部分@で、全体の約50%がこの場所という結果が出ています。続いて、Aの30%、Bの16%、Cは各9%、Dの7%です。
健康管理士からのワンポイント
 
 
−乳がんのできやすい場所−
乳がんのできやすい場所
※2つ以上の部位にまたがる症例があるため、合計は100%を超えています。
出典:聖マリアンナ医科大乳腺・内分泌外科データ
 
 
乳がんは20代から発生を認め、40代後半から50代前半でピークを迎えます。他のがんと比較すると、中高年層の若い女性が*罹患(りかん)するがんであることが言えます。
*罹患=病気にかかること
−40歳前後を境に、乳がんにかかる人が急増します−
40歳前後を境に、乳がんにかかる人が急増します
 
     
何が原因なのかしら?
乳がんの発生には遺伝的要因と環境的要因があり、これまでの研究により、乳がんにかかりやすい人に共通する要因がはっきりしてきました。
エストロゲンという女性ホルモンが、乳がんの発生に大きく関与しているのです。
エストロゲンとは、月経をコントロールする働きのあるホルモンで、乳腺組織を刺激し、細胞の増殖を促す働きをします。細胞が増殖することにより遺伝子が傷つき、変異することによって、がん発症へとつながっているようです。
エストロゲンが要因となるものをまとめると
  • 月経のある期間が普通の人より長い
    エストロゲンの影響を受ける期間が長い分だけ影響を受けるため、
    ・ 11歳以下で初経があった人
    ・ 閉経が55歳以降の人出産経験のない人
    ・ 35歳以上で初産を経験した人
    などは、乳がんになりやすいと考えられています。
  • 標準体重より2割以上多い人(とくに閉経後の肥満の人)
    閉経後は卵巣に代わって、主に脂肪組織における男性ホルモンがエストロゲンに変換されます。そのため閉経後は肥満であることが乳がん発生のリスクを高めることになります。
  • 体外からのホルモン
    体外からのホルモンとして、経口避妊薬の使用閉経後のホルモン補充療法によって、乳がんのリスクが高くなるということが明らかになっています。
そのほかに考えられる要因として
  • 遺伝的要因
    遺伝子の変異が明らかで子供に受け継がれるものを「遺伝性乳がん」と呼びます。
    特に最近の研究では(BRCA1、BRCA2という乳がんの増殖を抑える役割をしている)遺伝子(の両方あるいはいずれか)に異常を持っている人は乳がんにかかりやすい性質を持っていることがわかってきました。
    実際に遺伝が関与しているのは乳がん患者のうち5%程度と考えられていますからそれほど多いわけではありません。しかしながら、母親や姉妹など近親者に乳がんになった人がいる場合は、注意するに越したことは無いでしょう。
  • 脂肪分の多い食生活
    脂肪をたくさん取る欧米の国ほど、乳がんの死亡率が高くなっています。
    脂肪を多くと取ると、消化吸収のために肝臓で作られる胆汁酸が、肝臓・胆嚢から大量に分泌されます。この胆汁酸が女性ホルモンを活性化させ、乳腺細胞をがん細胞へと移行させやすくするといわれています。
    また、脂肪の取りすぎは、発がんに深く関与する過酸化脂質を大量に作りやすくするため、注意が必要です。
  • アルコールを飲む機会が多い人
    一日に1杯程度の飲酒については乳がん発症との因果関係はないようですが、それ以上を常飲し、飲む量が増えれば増えるほどリスクは高まるようです。
    理由は解明されてはいませんが、アルコールによりエストロゲン濃度が高まったり、アルコールが発がん物質と反応すると考えられています。
リンク詳しくは日本成人病予防協会のHPへ→
どうしたら予防できるの?解消法は?
乳がん予防の基本は健康的な生活を維持することです。
また、乳がんは、早期に見つけ治療すればほぼ100%治癒する病気です。予防のみでなく早期発見を心がけることが大事なのです。

乳がん検診

最低月に1回、月経後の1週間目ごろ(閉経後は、毎月1回日を決めて)に乳房を自分で触ってみる自己検診を行うことが大切です。
しこりなどが見られないときでも、30歳以上の方は年に1回は乳がん検診を受けるようにしましょう。

     
 

健康管理士からのワンポイント★
『乳がんの自己検診法』


乳房にいつもと違うしこりがないか、乳房や周辺部に湿疹やただれがないか、乳房がひきつれていないか、乳頭から分泌物がでていないかなどの症状をチェックしましょう。
少しでも異常に気付いたら専門医の検査を受けましょう!
健康管理士からのワンポイント
 
 
  • 入浴時に浴室で、人差し指から小指までの4本の指を石けんなどで指をすべりやすくし、指をそろえて、指の腹で静かに軽く押さえながら渦巻き状にていねいに何回も乳房にしこりがないか調べましょう。
    しこりがあれば少し引っかかるような感触があるはずです。
  • 鏡の前で、上半身を鏡に写し両腕を上下させて乳房の動きや形の変化をよく見ましょう。
 
 
−自己診断の方法−
自己診断の方法
 
 
  • 仰向けに寝て、浴室でおこうなうのと同じように、ていねいに異常が無いかチェックしましょう。
 
 
−横になって調べる方法−
横になって調べる方法
 
     

食事

脂肪分の摂りすぎを控え、魚や野菜、果物の摂取を多くしたバランスの良い食事を心がけましょう。
豆腐や納豆、みそ汁などの良質のタンパク質源である大豆食品や、魚、緑茶という日本の伝統的な献立は、乳がん予防に理想的です。

−乳がんを予防する 栄養素−
栄養素 作用 主な食材
イソフラボン 抗エストロゲン作用 味噌、大豆、豆腐、納豆、油揚げ、湯葉、きな粉、豆乳
β−カロテン
(ビタミンA)
がん予防に有効 かぼちゃ、ほうれん草、小松菜、にんじん、パセリ、春菊、にら、大根の葉
ビタミンC 発がん物質の発生を防ぐ かぼちゃ、にんじん、ほうれん草、トマト、オレンジ、イチゴ、グレープフルーツ、パイナップル、キウイ
ビタミンE 活性酸素を消去 かぼちゃ、モロヘイヤ、ふき、しそ、落花生、アーモンド、菜の花、アボカド、うなぎ、卵黄、数の子、いくら、タラコ、ししゃも
EPA・DHA 抗がん作用・解毒作用を促進 さば、いわし、さんま、亜麻仁油、しそ油、大豆油、えごま、くるみ、大豆、きな粉、湯葉
食物繊維 発がん物質を体外に排出 果物類、納豆、おから、いんげん豆、とうもろこし、枝豆、さつまいも、じゃがいも、里芋、かぼちゃ、海藻類、きのこ類、穀物類

大豆食品を多く取る人は、ほとんど取らない人に比べて、乳がんの発症が少ないという報告もあります。
これは、大豆のなかに含まれるイソフラボンが、エストロゲンとよく似た化学構造をもつため、植物エストロゲンとも呼ばれています。 これを健康な人が摂ると、体内のエストロゲンと拮抗して、エストロゲンを抑える作用をします。
つまり、乳がんの発症に大きく関与するエストロゲンの働きを弱めるため、予防効果があるといわれているのです。

ビタミンC」は、発がん性物質である「ニトロソアミン」の合成を阻止してくれます。

β−カロテンビタミンA )」は、酸化作用をおさえる働きがあるので、発がん性物質が正常細胞にとりつき、遺伝子を傷つけるのを防ぎます。

ビタミンE」も、β−カロテンと同じくに酸化反応をおさえる働きがあります。 青魚に含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)などは、乳がんの予防効果があるようです。

食物繊維は腸内でのエストロゲンの再吸収を抑えて排せつさせる可能性があるため、乳がん予防につながると考えられています。

体重管理と運動

ふだんの運動量が多く標準体重を維持している人ほど、乳がんの増殖を促す血中のエストロゲン量が少ないことが明らかになっています。
特に閉経後は、適切な体重を維持することが大きな課題です。そのためにも、定期的な運動を欠かさないようにしましょう。 定期的な運動としては、少し汗ばむぐらいの歩行や軽いジョギングなどの有酸素運動を毎日10〜20分程度続けることがポイントです。

     
 
管理栄養士・健康管理士からのエコアドバイス

★ 管理栄養士・健康管理士からエコアドバイス★


かぼちゃのは6〜9月です。
かぼちゃは、傷ついたDNAを修復する抗酸化ビタミンや発がん物質を体外に排出する食物繊維を豊富に含んでいて、野菜嫌いの人にも食べやすいのが特徴です。
味噌は、その製造過程の中でこうじ菌がつくるタンパク質分解酵素や、発酵熟成過程で生まれるペプチドなどの成分を含み、大豆以上にがんを予防する効果や増殖を抑える働きがあるといわれています♪
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乳がんを解消するオススメエコレシピ
<かぼちゃの味噌スープ>
かぼちゃにはがんのリスクを減らす、抗酸化作用を高める効果があります。
味噌には、イソフラボンをはじめ乳がんを予防する成分がたっぷり。 両方を一緒に取れる、少し変わったスープで毎日の食生活に変化を与えてみましょう。
レシピイラスト
材料(2人分) 分量
かぼちゃ 200g

だし汁

150ml
牛乳 150ml
味噌  大さじ1
万能ねぎ 少々
<作り方>
  1. かぼちゃはところどころ皮をむいて、いちょう切りにする。
  2. 万能ねぎは、小口切りにしておく。
  3. 鍋に1とだし汁を入れて火にかけ、やわらかくなるまでに煮る。
    やわらかくなったら、泡だて器かマッシャーなどでつぶしておく。
  4. 3に牛乳を加えて温め、味噌を溶きいれる。
  5. 器に盛って、2の万能ねぎを飾ってできあがり。
お味噌汁は毎日飲むから、具もマンネリ化してきちゃうのよね。
たまにはスープ仕立てにして味を変えるのもいいわね。
お友達にも早速教えてあげなくちゃ♪
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